ワインの注文の仕方、なにが正解?

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たかが酒なのに。洒落た雰囲気が落ち着かないのか、ソムリエに威圧感を覚えちゃうのか、なんだか腰が引けてしまうワインの世界。そんなあなたに提案する“脱・かっこつけ”マニュアル。

分厚いワインリストを渡されると緊張します。フルボディとか、専門用語を使うのはちょっと恥ずかしいし……。いい注文方法、教えてください。(37歳男性・商社勤務)

■みんな詳しいことを言って注文しているわけではない!

同伴者とソムリエの視線に冷や汗じわり……。初心者のこじらせた自意識が爆発する、オーダータイム。ワイン好き諸氏はどんなふうに注文しているの?

「赤か白か、重いか軽いか、それだけ決めてくれればOK」と言うのは「コンラッド東京」ヘッドソムリエの森覚さん。

「あとは値段。頼んだものがコース料理なら、その80%の値段(ボトルで)が目安」。なるほど、これならわかりやすい!

さらにワイン好きライター馬田草織さんの「できれば2〜3種類ボトルを持ってきてもらって連れの女性に選んでもらう。女性はなんでも選ぶのが好きだし、迷う時間をシェアできると場も和みます」作戦でこの勝負、もらったも同然!

ある程度、自分でもイメージを伝えたいけど、ワイン用語を使うのは照れくさいという場合は、同じく馬田さんが推奨する“言い換え法”を参考に。「赤の濃いめなら“干しぶどうっぽい感じ”、軽めは“太陽浴びてる感じ”、赤の華やかめは“気持ちが上がる感じ”で、白の軽めは“するする飲める感じ”と注文」。一つ注意すべきは「ぜひエヘヘなトーンで。大真面目に言うとコワイ」そうです。

一方、多くの人が「NG」として挙げていたのが、品種や産地を指定して注文すること。渋谷のワインバー「アヒルストア」主人の齊藤輝彦さんは「それ一番困ります」とキッパリ。「選択肢がとても狭くなる。ほかにいいワインはたくさんあるのに」。中途半端な知識を晒すと本当においしいワインからどんどん遠ざかるばかりだ。また、ワインライター葉山考太郎さんほか多くの方が「レストランの顔」としてハウスワインをプッシュ。

知ったかぶりをしない。ソムリエを味方につける。ワインオーダーはぜひ“無知の知”の姿勢で。

■飲みなれた人はどんなふうに注文している?

▼上手にゆだねる

「何か面白いの、あります?」
ビギナーが陥りやすいのは、知っている用語、品種などだけで頼もうとすること。幅が狭まっちゃうから、大雑把に聞いたほうがいいと思いますよ。(料理家・平野由希子さん)

「赤(白)の飲みやすいので、ソムリエさんの好きなやつ!」
(ワイン好きライター・馬田草織さん)

「今日は全部、白ワインでお願いします」
白が好きならぜひ。お店の人も「よっしゃ!」とやる気になりますよ。(「アヒルストア」主人・齊藤輝彦さん)

▼今日の気分

「陽気な気分になる赤ワインをお願いします」
などと、なりたい気分を伝えます。(dancyu100人委員会・佐々木 健さん)

「福山雅治みたいなシュッとした白ワインください」
ワイン用語以外のイメージで伝えます。(dancyu100人委員会・くらみきさん)

▼好みを伝える

「気に入ったワインの名前を一つでも覚えて、こういうワインが好きと伝える。」
(料理家・関岡弘美さん)

▼見た目も大事

「最後はラベルで決める!」
ワイン造りにセンスのあるワイナリーはラベルにもそのセンスが表れていると思います。ラベルはワインの味わいを表す大切なイメージです。例外はありますが、エロチックなラベルのワインはやはりエロチックです。(ワインジャーナリスト・鹿取みゆきさん)

▼それでも自分で何か言ってみる

「一番安いものを!」
高くておいしいのは当然。安いワインに何を選ぶかで店の実力がわかります。(dancyu100人委員会・せいらさん)

「泡をいただけますか?」
食前酒を聞かれたらこう言っておく。「シャンパンで」と言うと、手頃なスパークリングワインがあっても、より高いシャンパンが出てきちゃう。泡ならオールマイティー。(ワインライター・葉山考太郎さん)

▼苦手を申告

「ソーヴィニヨン・ブランはやめて」
飲んでみて苦手だなと思った品種を覚えておくのも手。「これが飲みたい、というのは自分でもよくわからないけれど、嫌いなものは避けられるので」(dancyu100人委員会・小出 薫さん)

▼お茶目に言ってみる

「味は重め、お財布軽めで!」
場も和むし、高価になりがちな重めのワインの中でも値頃感の高いものが選ばれる、うまい注文方法です。(「コンラッド東京」ヘッドソムリエ・森 覚さん)

「若いおねーちゃんが飲むようなワインちょうだい」
たいてい飲みやすいワインが選ばれてきます。(dancyu100人委員会・菅野真史さん)

(文・西澤千央)