経済成長率の低下の低迷や人件費高騰により、中国では日本企業の撤退が進むのではないかと危惧する声が存在するようだ。だが、中国メディアの緯度財経はこのほど、「中国経済は日本企業がいないと、倒れて立ち上がれなくなってしまうのだろうか」と疑問を投げかける一方で、中国経済は日本企業の撤退を過度に心配する必要はないと主張する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 経済成長率の低下や人件費高騰により、中国では日本企業の撤退が進むのではないかと危惧する声が存在するようだ。だが、中国メディアの緯度財経はこのほど、「中国経済は日本企業がいないと、倒れて立ち上がれなくなってしまうのだろうか」と疑問を投げかける一方で、中国経済は日本企業の撤退を過度に心配する必要はないと主張する記事を掲載した。

 記事はまず、中国国内では日本企業の大規模な撤退がささやかされているものの、近年の日中間の経済交流からすると、「すべての日本企業撤退はあり得ない」と主張。その理由は、日中は互いにとって「重要な経済的パートナー」だからだという。日本と中国は互いに主要な貿易相手国であり、日本の対中投資額も減少傾向にあるとはいえ2015年は32億ドル(約3265億円)に達したほどだ。

 続けて、世界経済全体が低迷しているなかで、中国市場は「大きなケーキ」のようにおいしい市場であり、どの企業も放っておくわけがないと指摘。一部撤退する企業が出ているのは、「中国市場になじめず、競争に負けたから」で、ごく正常なことだと論じ、「中国製造業の台頭で日本企業の優位性が失われ、中国で利益が出なくなったために撤退するのは当然だ」と主張した。

 さらに、撤退している分野を見ると、紡績など中国でも過剰生産能力が生じている分野が多く、中国企業ですら海外へ目を向けているのに、日本企業が中国にとどまるわけがないと主張。したがって、中国は日本企業の撤退を過度に心配する必要はないと論じた。

 記事は、日本企業の撤退は競争に負けたからであり、すべての日本企業が撤退するわけではないと主張しているが、実際には撤退したくても当局から許可が下りずに撤退できない企業も存在する。記事でも、中国の法律の不備などを指摘してはいるものの、特に中国の地方政府は、外資が撤退することで失業者が増えて景気が悪化することを懸念しているほか、「最後まで税金を搾り取るためになかなか許可を出さないとも言われている」と述べた。実際には、日本企業には撤退してほしくないというのが中国の本音ではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)