「締め付けられるような」頭痛の正体は…

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執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)

ひとくちに「頭痛」といっても、その症状や原因はさまざま。

しかし「締め付けられるような鈍痛に襲われる」というようなことがあれば、それは「肩こりからくる頭痛」かもしれません。肩こりになると肩の筋肉中の酸素が不足して疲労物質がたまります。筋肉が硬くなるため周囲の血管を圧迫し、血流が悪くなるのです。

首には左右で4本動脈が通っていますが、その動脈が圧迫されることで血流が悪くなり、脳に十分な血液が届かなくなります。また静脈も、血液が溜まってしまう「うっ血」状態を引き起こし、酸素不足となり、頭痛を起こします。

「肩こりからくる頭痛」をさらに詳しく解説していきます。

肩こりからくる頭痛はなぜ起こる?

肩や首の筋肉の緊張から起こる頭痛は「肩コリ頭痛(筋収縮性頭痛)」と呼ばれています。


その原因は筋肉疲労です。長時間車の運転をしたり、デスクワークで同じ姿勢をし続けたりしていると肩コリを感じます。これは、肩の筋肉の酸素が不足し、疲労物質が作られているからです。

疲労物質が溜まると筋肉は硬くなり、周囲の血管を圧迫して血流を悪くします。筋肉に送られる酸素量が減るため、さらに疲労物質が作られます。そうして肩コリの症状はどんどん悪化していきます。

肩や首の筋肉の多くは、頭の筋肉と繋がっているため、頭痛が起こりやすいです。また、パソコンやスマホなどの使用により眼精疲労が起こり、頭痛につながる場合もあります。

さらに、不安、心配事など精神的ストレスでも引き起こされます。

肩こりからくる頭痛は混合型

肩コリによる頭痛は、さまざまな頭痛の混合型として起きることが多いようです。ときに緊張型頭痛と血管性頭痛とが合わさって起きることもあります。

緊張型頭痛


筋肉の緊張や凝りから、首筋や頭が締め付けられるような鈍痛があります。ヘルメットをかぶったときのように頭全体が締めつけられるように重く痛みます。血液循環が悪くなっているものです。

1日の中でも良くなったり悪くなったりしながら何日も続きます。頭や首筋が締めつけられるように重かったりだるかったりすると、めまいや吐き気が出てきます。

血管性頭痛


肩コリから来る頭痛には、ズキンズキンと脈打つように痛む血管性頭痛もあります。血管性頭痛は、頭皮の動脈が拡張して痛くなるものです。

頭皮の交感神経が一時麻痺してしまい、血管が拡張して、頭皮の一部が波打つように痛くなります。血小板から放出されるセロトニンなどの物質が血管の収縮や拡張に関係していると考えられています。

肩こりからくる頭痛を防ぐには

できるだけ同じ姿勢を長時間とらないように、適度に休憩をいれ、体を動かしたり、姿勢を替えたりしましょう。また、ストレッチや肩回しなどの体操をしましょう。

姿勢を正しくして座り、眼鏡やコンタクトレンズ使用時は、調整します。

枕が合わない場合でも起こりますから、枕の高さを調整しましょう。精神的ストレスをため込まないように、ストレス解消法を見つけることも大切です


ひどい頭痛の場合、「器質性頭痛」といって大きな病気が潜んでいる場合があります。
肩コリだからと、自分で判断せずに、脳神経外科、神経内科、整形外科などへ受診したほうがいいでしょう。


<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー