図書館の大学生。エイズが大学生に広がる要因とは(Matthias Ripp/flickr)

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 中国メディアにより、中国の大学・専門学校生の間でエイズ患者が増加していることが報じられた。2011年から2015年の5年間で、江西省南昌市の学生罹患数は43.16%増加しており、この間に新たに発症した学生のうち、男性の同性愛者が占める割合は84.61%に上っている。こうした状況は南昌市だけでなく中国全土に広まっており、男性同士の性交渉による感染率が年々高まっていることも明らかになっている。

 9月26日の人民日報に「為什么高校成為艾滋病的重災区?(なぜ大学は、エイズ患者の多発区域になってしまったのか?)」と題する記事が掲載された。文中では、中国の大都市の学生の間にエイズが蔓延していることが取り上げられている。

 例えば、2015年1月から10月にかけて北京市内で新たに見つかったエイズ患者は3000人を上回り、若年層の感染者数の増加が加速している。またこの2年間で、北京市内の大学生患者数は毎年約100人ずつ増加しており、同性愛者の性交渉によって感染が広がっているとみられている。

 上海でも、2015年に92人の若年患者が報告されており、前年同期に比べて31.4%増加している。

 また広州では、2002年から学生の感染者数が増加し始め、2013年末までに117例の感染数が報告されており、9割が同性間の性交渉により感染したとみられている。

 こうした状況は上記大都市だけにとどまらず、地方の中都市でも同様の傾向が見られる。例えば、湖南省の大学生患者は8年間で37倍に増加している。

 同記事には、中国疾病予防管理センターエイズ予防センター主任、呉尊友氏の話として、11年から15年にかけて中国の15歳から24歳の若年層におけるエイズ感染率は1年で35%ずつ増加しており、そのうち65%は18歳から22歳、つまり大学生の時に感染しているという非常に衝撃的な事実が明らかになっており、この傾向がこのまま続けば、どのような悲惨な結果がもたらされるか想像に難くないと記されている。

 中国人は「マネー教団」の信者

 共産党政権下に置かれている中国では、伝統的な家族観や恋愛観、価値観が崩壊し、性の乱れが氾濫している。高級官僚の間ではこうした傾向が特に顕著で、失脚した官僚の実に95%が愛人を囲っていたことも明らかになっている。性の乱れは社会の隅々にまで広がり、セックス産業は増加し、人々の間では、貧者を笑うことはあっても、金の亡者をあざけることは無くなった。

 香港メディアの報じたところによると、WHOの報告により、中国国内の売春婦は400万から600万人に上り、全ての都市のホテル、カラオケ店、ヘアサロン、マッサージ店が売春の温床となっていることが明らかになった。中国は今や、世界一の売春大国であるだけでなく、世界一の性病大国となってしまった。このままでは、世界一のエイズ大国になる日も遠くない。

 大学生は手っ取り早く儲けるために、売春行為に走る。陝西省電視台の元記者、馬暁明氏によると、その理由は様々だという。

 馬氏は、大学生が売春を行う理由を、一言で言えば社会道徳が崩壊し、大学の気風も全く変わってしまったからだと説明している。そして金銭第一主義がはびこった結果、あるものは金を手に入れるため、またあるものは虚栄心を満たすため、あるいは望み通りの豊かな生活を送るためなら、欲望を満たす手段を問わなくなってしまったことを挙げ、現在の中国人が信仰するものはただ一つ、神ではなく金だと論じている。もちろん、中には学生の家庭が経済的に苦しいという場合もあり、もう一つは、大学の管理体制がゆるすぎることも挙げられる。

 性の乱れを促したのは中国共産党

 5000年の昔から続く中国の伝統文化において、道徳という心法(心の持ち方)が中国人に善良で、恥を知るという価値観をもたらしていた。だが、共産党が政権を握ったから、こうした中国伝統文化を次から次へと破壊し共産党文化にすげかえたため、信仰を持つ人々は消えてしまった。信じられるものはお金だけになり、道徳心や先祖から伝えられてきた教えも捨て去り、礼儀廉恥(礼節を重んじ、義を尊び、高潔で、恥を知る)の精神をも忘れ去ってしまった。

 米国在住の中国問題専門家、石蔵山氏は、中国社会でこれほどまでに性の乱れが氾濫したのは、共産党政権が数十年に渡りそれを誘導し黙認してきたからだと分析している。

 同氏は、書籍や映画、ネットサイトのどこを見ても、人々を情欲の罠に陥れるための猥褻な情報があふれており、一方、まっとうな書籍や文章は当局から発行が禁止され、淘汰されていると憂慮している。そればかりか、当局の意に染まない正しい意見を述べようものなら、捉えられ、打ち据えられ、投獄される。真・善・忍を信じる善良な人々が弾圧される。こうしたことは全て、共産党政権が世論を誤った方向へ誘導していることを物語っている。

 共産党幹部らのわいせつ行為、インターネットやテレビによる性の露出、大学生の売春行為といった性の乱れは、高官から庶民に至るまで、また文学や芸術、教育界において、いたるところにはびこっている。

 こうした環境が、性病やエイズなど性感染症の蔓延にルートを提供するだけでなく、国民の健康に脅威をもたらすことは明らかだが、それにもまして恐ろしいのは、中国人の道徳観念が急速にむしばまれることに他ならない。それは、人類を根こそぎ滅亡させることに等しいからだ。

(翻訳編集・島津彰浩)