「男の子をいつまで女湯に入れるか」問題、どう思う? ママたちの本音が明らかに

写真拡大

男の子のママにとって、いつか真剣に考えなければならない大問題の一つが「息子をいつまで女湯につれていくか」ではないでしょうか。

「何でそんなに…!?」男の子ママが経験する、謎のあるある行動6つ

ネットに投稿された文章がきっかけで、今この問題が再び沸騰しています。

以前、『〈マンガとQ&Aで楽しくわかる〉1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』の著者・立石美津子さんが「【話題】「女湯に小学生男児」は非常識!? 年齢だけで解決できない理由」の記事で問題提起もしたこの話題について、『ハピママ*』では独自にママ・パパにアンケートを実施しました。

今回は、その結果を踏まえて「男の子を女湯につれていけるのはいつまでか」についてママ目線から考えてみたいと思います。

小学校高学年の男の子が女湯に

今回、この問題に注目が集まることになったきっかけは、インターネットの『匿名ダイアリー』に投稿された「女湯に小学生男児は入ってこないでほしいということ。」という文章。

そこには、夏休みの旅行で温泉に行った女性の体験がつづられていました。

投稿者の女性が大浴場の女湯に行ったところ、声変わりも済んだ小学校高学年ぐらいの男児が母親らしき女性と一緒に入ってきて気分が害されたこと、その旅館では何歳まで男児が女湯に入れるのか明記されておらず、浴場付近には従業員がいなかったこと、その旅館には貸し切りの家族風呂もあったことなどが記されていました。

また、翌日の朝食会場ではその男児の父親も一緒におり、母親がシングルのためやむなく、というわけではなさそうであった、とも書かれていました。

母親にとってはわが子でも、居合わせたほかの人にとっては小学生でもれっきとした他人。その立場の違いが大きな食い違いを引き起こすこの問題。ママたちはどう考えているのでしょうか。

では、アンケート結果を見てみましょう。

過半数が「できるだけ小さいうちにやめる」

まずは、今回問題になった「小学校高学年の男児を女湯につれていく」ことに対するママたちの印象から。

回答は、「できるだけ子どもが小さいうちにやめるべき」が52.85%と過半数に上りました。小学校高学年はさすがに大きすぎると感じたママが多いようです。

次いで多かったのが、「ほかの女性の気持ちを考え、何らかの対応の上入るべき」で25.65%。

子どもが何らかの障害を抱えていたり、同行者がママやおばあちゃんなど女性のみで、一緒に男湯につれていってあげられる男性がいないケースなど、家庭によって事情もあります。

そうした事情などを背景に、どうしても男児を女湯につれていくしかない場合でも、4人に1人は「居合わせたお客さんへの配慮は必要」と考えているようです。

具体策としては、ほかのお客さんができるだけ少ない時間に利用する、障害を抱えているなどの事情を周囲の人に伝えるように努める、など。

一方、「施設側のルールに則っていればよい」は18.07%と5人に1人以下。

同行できる子どもの年齢を11歳までとする自治体もいくつかありますが、施設のルールだけでは判断すべきでないとするママが多数派でした。

ママに「自分だったら」を聞いてみた

では、自分の家庭に置き換えた場合のママたちの考えを見てみましょう。

多数を占めたのは「パパやほかの男性と一緒に入れるようになり次第男湯に入れる」65.28%。「『何歳』と年齢で目安を作り、その年齢になるまでは連れていく」14.46%の4倍以上です。

年齢で区切りをつけるのではなく、できるだけ早い段階で「ママと女湯」を卒業させたいと考えているママ、実際にそうしたというママが全体3分の2を占めました。

「身体の発達を見ながら、臨機応変に対応する」は19.29%。はっきりとした年齢を区切りにすると答えたママよりは若干多めですが、多数派とはなりませんでした。

そもそも、女性であるママにとって男の子の心と身体の発達には未知の部分も多いもの。

それに加えて、人により子どもの成長に対する捉え方が異なっていることもあり、自分の基準で「臨機応変に対応」を選ぶママは少ないのでしょう。

子どもが男湯に入れるかという問題

温泉で男湯に入るということは、普段とはまったく違う環境で、突然大きなお風呂にママと別々に入る、ということを意味します。

普段は毎日ママと一緒にお風呂に入っている子どもが多いことを考えると、大浴場にママ以外の人(パパであっても)と入ることに抵抗や恐怖心がなくなるまでには時間がかかる子もいるでしょう。

「もう男湯につれていこう」と思っても、すぐに男湯に入れるようになるとは限らないのです。

そうしたことも考えると、より正確には「(何歳になるかは分からないけれど)パパやほかの男性と一緒に入れるようになり次第男湯に入れる」というのが、ママたちのもっとも率直な回答なのかもしれません。

小学生になったら」が圧倒的多数

それでは、正直なところママたちは、どの段階までだと「男の子が女湯に入っても大丈夫」だと考えているのでしょう。

最後に「男の子が女湯に入って許されるのはどの段階と思うか」ホントのところを聞いてみました。

じつに85.73%が「男女の違いを理解し始める6歳程度まで(小学校に入る前まで)」と答え、圧倒的多数を占めました。

小学生になったら」というのは区切りもよく、子どもにも言い聞かせやすい点も、票を集めた一因のようです。

ママたちからも「小学校になったらトイレも男女別になる」「水泳の着替えのとき、輪っかに縫ったお着替えタオルを使うようになる」など、性別に配慮した対応がとられ始める小学校入学がタイミングとしてわかりやすいという意見が見られました。

中には、「小学1年生になれば、男の子はそれほど性差を意識しなくても女の子は意識し始める。女湯にもし同じ年頃の男の子が入ってきたらかわいそうだと思うから」と、同年代の女の子の気持ちを慮る声も。

一方、「年齢に関係なく、声変りしたり陰毛が生え始めるまで」2.6%、「年齢に関係なく、好きな女の子の話をし始めるまで」2.31%と、年齢よりも子どもの発達段階を優先させるという考え方はごくごく少数派という結果に。

これは、自分の基準とほかの人の基準が必ずしも一致していないことが一因のようです。

「子どもの成長」への考え方はさまざま

ママの体験談の中には「息子が保育園児のころに女湯に連れて行ったところ、子どもに『ママ、向こうにいるおばちゃんが僕のことをにらんでる』と言われた。当時、息子は身体が小さく2〜3歳にしか見えていなかったのでショックだった」というものも。

自分では「まだ大丈夫」と思っていても、ほかの利用客にとっては不快なこともある、ということは、ママ自身がよく理解しています。

周囲がどう感じるかも考え、小学校入学を目安に「パパと一緒に入れるようになり次第男湯へ」というのが、多数派ママの意見といえそうです。

難しいのは、発達の遅れなどからいつもと違う「大浴場の男湯に、ママ以外の人と入浴する」という状況を受け入れられないケース、そして男性の家族や同行者がなく、男湯に連れていけないケース。

家族風呂は、そういう場合に有効な選択肢のひとつではあるでしょう。


年齢だけで一概に「いつ」とはいえない「男の子をいつまで女湯につれていくか」問題。

子どもの成長に対する捉え方はさまざまある、ということを忘れずに、周囲に配慮しながら楽しい時間を過ごしたいですね。