オリエンタルラジオ×青山裕企『DOUSEI』鼎談 中編

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 デビュー11周年を迎えたオリエンタルラジオの記念写真集を、『スクールガール・コンプレックス』、『パイスラッシュ 現代フェティシズム分析』の青山裕企氏が熱写した。「もし、オリラジのふたりが一緒に暮らしていたら」という設定で撮り下ろした同性どうしの同棲は、「フェチ視点」と「変態性」を大絶賛されてきた写真家の目にどう写ったのか? 中田敦彦氏が「すべてを任せました」と信頼を寄せる“青山裕企ワールド”の魅力とは? 『オリエンタルラジオ×青山裕企 写真集 DOUSEI ―ドウセイ―』刊行記念鼎談で、3人に思いのたけを語り尽くしてもらった。

◆中田さんがグミを舐めている写真はすごく評判がいいんです(青山)

中田 写真集を出すことが決まったとき、藤森くんはとにかく脱ぎたがったけど、僕は脱ぎたくなかったんですよね。最初、その折り合いの付け方がわからなくて「もうそれぞれ別でいきますか?」って提案したら、担当の女性編集者に「いや、二人に意味があるんです。二人の関係性が欲しいんです」と言われて。「たとえば二人が暮らしてるとか」みたいな言葉が出たとき、じゃあ一緒に住んでいる関係性を主眼に置いて、そのなかで藤森くんは脱げばいいし、俺は脱がないで青山さんの写真に近づけばいいんだって。

 俺たちは今年11周年で中途半端な年数ではありますけど、それだけ長い時間一緒にいたことは間違いなくて、そういうことを求めて来るお客さんもいるんですよね。その二人が「DOUSEI」をコンセプトに撮り下ろしてもらったわけですから、仮にほかの男性タレントを二人探して撮り下ろしたのとは違う風合いが出たんじゃないかなと思ってます。

藤森 これが1年目だとまた違ったんでしょうね。

青山 そうですね。11年の積み重ねがあるから、パラレルワールドみたいに「もし11年間、同居していたらどんな感じなのかな?」ということも考えることができる。誰に届けたいか考えたときに、やっぱりオリラジファンの方にしっかり届く本を作りたいというのは最初から考えていたことなので。

藤森 青山さん、パーツにものすごくこだわってましたよね。コントローラーを二人で一緒に持ってくださいとか、パプリカを持ってくださいとか。正直どういうことなのかな? と思ってました。

青山 ほとんどその場の流れです。眼鏡とかグミもありましたよね。中田さんがグミを舐めている写真はすごく評判がいいんです。コントローラーも結構いいですね。

中田 なんでコントローラーを握り合ってるの? とか、どういう生活してるの? とか、真面目に考え出したら妄想がふくらむでしょうね。

青山 途中で二人の役割が入れ替わったりしているので、どういう生活をしているのか真面目に見ていくと混乱すると思いますけど。ほぼ全部アドリブでその場の雰囲気で進めていったので。写真ってその場の空気感が出るんですが、こっちが「ああしてくださいこうしてください。こういう世界観ですよ」って言えば言うほど、自然な空気感が消えていくんですよね。ですから「じゃあ目玉焼きでも作りましょうか」という感じで、流れにまかせて進めていって、二人がリラックスしている雰囲気をできるだけ大事にしたんです。

中田 いざ目玉焼き作ってみたら、あんまり上手く作れなかったりしてね。

青山 それはそれでいいんですよ。ミスも空気感だし、そこで二人の掛け合いも出てくるし。撮影中もつねに二人がしゃべってたので、僕も面白かったです。

◆「すごくかわいいです」って言われて気持ちよくなりました(藤森)


藤森 雑誌の撮影だと、「目線くださーい!」とかキメキメで撮られることが多いので、数十分でも本当に疲れるんですよね。だからこの写真集を丸一日かけて撮るって聞いたときは、「相当きついぞ」と覚悟してたんですけど、めちゃめちゃ楽しかったです。

写真も、撮られてるのか撮られてないのかわからないほど意識しませんでした。気づいたら遠くから撮られていたり、アップで撮られていたりしていましたけど、ストレスは全然感じませんでしたね。

そのうち青山さんがノッてきて何かのスイッチが入って、「かわいい〜、すごくかわいいです」って言われたときは気持ちよくなりました(笑)。

青山 かわいいものはかわいいですから(笑)。とにかく撮っていて楽しかったんですよ。二人の関係性が見ていて楽しいし、表情や挙動を撮るのも楽しいし。だからずっと撮り続けていて、これ後で構成できるのかな? って途中で思いました。でも大事なのは一連の流れなので、撮っておけばつながるに決まってるので。

中田 僕も最初から撮られてないつもりで現場にいました。あと格好良く見られようとか、NG出すのもやめようと最初に決めてましたね。青山さんにすべてお任せしようと。


青山 僕が意識したのは、二人がガッツリ絡まないようにしたことだけです。プロレスごっこは別として、肌と肌はほぼ触れ合わない。でも何かを介して触れている。二人の間に眼鏡があったり、コントローラーがあったりするだけでつながっている絵を大事にしました。女性読者のことを考えると、肌と肌が触れ合う直接的なエロはいらないと思ったんですよね。女性の想像力、妄想力ってものすごいので。

中田 「ソラリーマン」パターンですよね。

青山 あれぐらいの深読みは、多分、女性は普通にしますよ。

藤森 へぇ〜。なるほどねぇ。

青山 タレントさんの写真集ってゴリゴリにダメ出しされてバリバリ修正が入ったりするので、消えていくものが多いんです。でも今回一切そういうことがなかったので、ヒゲの剃り残しがよかったとか女性読者の感想を聞くと、すべてお任せいただいて本当によかったなと思います。

藤森 そうか、そこがいいのかぁ。さすがだなぁ、青山さん。

青山 どちらかというと、藤森さんのワンショットのほうに、着替えとか半裸とかベタな写真が入っているんですよね。

藤森 そういう撮影のときはどっぷり自分に酔ってました(笑)。

中田 この人はとにかく写真を撮られたい人ですからね。そこがスタートですから。

青山 でも撮られたさは感じるんだけど、ここを撮って! みたいなアピールはなかったから、その自然体がいいなと思いました。基本的にどこをどう撮ってもOKというスタンスだったので、それは自信なのかなんなのか……。

藤森 それはまあ自信でしょうねぇ。

中田 ハハハハ。

青山 いいですねぇ。うらやましいです。

【後編】へ続く……「ある人にとってはすごく興奮させるもの。それが「変態」(中田)」(※後編は5日17時半配信)

取材・文=樺山美夏 撮影=山本哲也