中国メディア・IT之家は3日、大隅良典氏が今年のノーベル医学・生理学賞を獲得したことについて、北京大学の生物学専門家が「わが国のバイオ医学は総じて日本より20年以上おくれている」との見解を示したと報じた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国メディア・IT之家は3日、大隅良典氏が今年のノーベル医学・生理学賞を獲得したことについて、北京大学の生物学専門家が「わが国のバイオ医学は総じて日本より20年以上おくれている」との見解を示したと報じた。

 記事は、北京大学教授の饒毅氏が「日本のバイオ医学研究は、1980年代にはすでに非常に高いレベルに達していた」と語る一方で、現在の中国は「なおも日本の90年代のレベルにも及んでいない」と語ったことを紹介。中国の学術界も進歩はしているものの、依然として日本から20年以上おくれているとするとともに、「いつこの差を埋められるか、今はなんとも言えない」とコメントしたことを伝えた。

 また、今回の受賞研究である細胞のオートファジー(自食作用)の研究に長く携わっている清華大学の俞力教授が「細胞生物学の分野では、大隅氏を含めてノーベル賞を獲得しても不思議ではない学者が数人いる」と語ったことも伝えている。さらに同教授が、大隅氏の研究は「非常に非常に基礎的な仕事」であるものの、「他の研究者のために道を開いたという、非常に重要な意味を持つものだ」と評価したことを合わせて紹介した。

 これまでの中国、そして今の中国において、俞教授が語った最後の部分が、まさに「非常に重要な意味」を持っているかもしれない。それは、基礎的な研究の重要性だ。基礎研究は長く続ける根気が必要とされる一方で、往々にして地味な仕事という印象を与えがちだ。すぐに結果や評価を求めたがる傾向にある人にとっては耐え難い苦行である。今後、基礎研究という「苦行」を苦と思わず取り組むことができる研究人材を多数輩出するとともに、基礎研究に対する支援を強化し、評価を高める制度を作ることが、中国の学術研究界にとっては急務と言えそうだ。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)