今年のノーベル医学・生理学賞に、大隅良典東京工業大学栄誉教授の研究が選ばれた。同分野で日本人がノーベル賞を獲得したのは、昨年の大村智北里大学特別栄誉教授に続いて4人目だ。中国メディア・新京報は4日、「日本の医学研究はどうしてここまで発展しているのか」とする記事を掲載した。(写真はノーベル賞の記念晩餐会が開かれるスウェーデンのストックホルム市庁舎、写真提供:123RF)

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 2016年のノーベル医学・生理学賞に、大隅良典東京工業大学栄誉教授の研究が選ばれた。同分野で日本人がノーベル賞を獲得したのは、昨年の大村智北里大学特別栄誉教授に続いて4人目だ。中国メディア・新京報は4日、「日本の医学研究はどうしてここまで発展しているのか」とする記事を掲載した。

 記事は、日本の医学研究の発展は「研究開発経費の投入額が大きいこと、西洋に学ぶ努力、研究内容の長期性・伝承性、比較的自由な研究環境と関係がある」と説明。日本において研究開発経費の対GDP比3.67%と世界トップレベルであるとし、政府と企業の支援があってこそ研究が継続的に実施でき、各賞の受賞に繋がるのであるとした。

 また、1987年に日本人初となる医学・生理学賞を受賞した利根川進氏が米マサチューセッツ工科大学の教授を務めるなど、多くの日本人研究者が米国の大学で研究に携わっていると紹介。「世界で最も科学が発展した国で学び、研究するという経歴が、日本人研究者にその分野における最新の研究動向や方向性を知らしめるのである」と説明した。さらに、日本の研究者が1つの方面について長年にわたって研究を続ける精神を持っており、それが大きな成果に繋がるという点も指摘している。

 このほか、申請した研究課題の経費を獲得すれば、その研究に対するPRや経費のやりくりに腐心することなく、また外部からの干渉も受けることなく着実に研究を進める事ができるとし、「日本の科学研究は比較的自由であり、それが成果を出す要因になっている」と論じた。

 ノーベル賞を獲得するような研究は、長期間にわたって地道に行われ、数えきれないほどの試行錯誤を経て大きな成果を産んだものだ。それは狙ってできるものではなく、ましてや短期間で獲得できるものではない。今日本で受賞者が相次いでいるのは、これまで日本人研究者が積み重ねてきた努力が、今大きく評価されているからである。

 中国の政府や研究者が先進各国の精神に学び、各種研究を更に奨励し支援する体制を整えられるかどうか。その「答え」が出るのは、20-30年後のことだろう。もし、すでに充分な体制の整備が済んでいるならば、数年後には中国人研究者による受賞ラッシュが起きるかも知れない。(編集担当:今関忠馬)(写真はノーベル賞の記念晩餐会が開かれるスウェーデンのストックホルム市庁舎、写真提供:123RF)