米国大統領選挙を皮切りに、世界各国で重要な政治イベントが続く。そこで、懸念されるのが、ポピュリズム政治による自国第一主義だ Photo by Keiko Hiromi

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市場の関心は主要国の政治
最も注目高いのが米国大統領選

 注目の日米の金融政策が一段落し、市場の関心は主要国の政治に移りつつある。最も注目されるのが米国の大統領選挙だ。現在の状況では、クリントン候補が優勢と見られてはいるものの、英国の国民投票のように想定外も起こり得る。

 仮にトランプ候補が大統領に当選すれば、世界経済は大きなリスクを抱えることにもなりかねない。トランプ候補は既存の貿易協定を強く批判し、世界の安全保障を揺るがす発言を繰り返してきた。

 それだけに、9月26日、大統領候補者による第1回討論会への注目度は高かった。討論会後の世論調査では、62%がクリントン候補勝利と回答し、トランプ候補が勝利したと答えたのは27%だった。

 この世論調査の結果を見て日米欧の株価は上昇し、メキシコ・ペソ等の新興国通貨も買われた。しかし、一回目の討論会の結果だけで安心はできない。討論会はまだ2回残っており、これからも何が起きるか分らない。

 また、欧州の政治動向にも注意が必要だ。年内、イタリアは国民投票を行い、スペインでは再選挙の可能性がある。2017年にはフランス大統領選、ドイツの総選挙も控えている。難民問題の深刻化を受けて、欧州各国の政権基盤が不安定化することも懸念される。

 特に、ドイツではメルケル率いるキリスト教民主同盟(CDU)が、首都ベルリン特別市の議会選に敗北し政権基盤が不安定することも懸念される。強い指導力でEUをまとめてきたメルケル政権に足かせがつくようだと、英国の離脱交渉がどう進むか不透明感が出る。今後の状況次第では、各国が自国第一の考えを強め、EU離脱の動きがドミノ倒しのように進むかもしれない。

 それは世界経済にとって無視できないリスク要因だ。各国で自国第一の考えが強まりポピュリズムが横行し始めると、政治が適正な判断を下せなくなる恐れがある。それが世界経済の低迷要因にならないか心配だ。

米国大統領選挙を皮切りに
世界各国で続く重要な政治イベント

 2016年11月の米国大統領選挙を皮切りに、世界各国で重要な政治イベントが続く。そのスケジュールを確認すると、米国の大統領選挙に関しては10月9日、19日の大統領候補者討論会を経て、11月8日に大統領選挙が実施される。

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