もうじき開幕の「AFC U-19選手権」、見逃してはいけない3つの理由

写真拡大

つい先日まで、インドでAFC U-16選手権が開催されていた。

久保建英擁するU-16日本代表はグループステージの3試合で21得点をあげるなど大爆発。楽々と決勝トーナメントに進出しUAEに1-0と勝利すると、見事翌年行われるU-17ワールドカップへの出場権を手にした。

結局日本代表は準決勝でイラクに2-4と敗れアジア王者に輝くことはできなかったが、その強さは本物だった。来年、より成長した姿をワールドカップの舞台で見せてほしいものだ。

イラクの優勝で幕を閉じた同大会が終了してからおよそ2週間後。今度はバーレーンの地で、日本にとって再び負けられない戦いが火蓋を切る。それが、AFC U-19選手権だ。

文字通り、U-19世代によるアジア王者の決定戦である同大会。

第39回目となる2016年大会はバーレーンで開催され、日本を含む16ヵ国が出場に。今月13日(木)からグループステージが開幕し、日本はカタール、イエメン、イランと同じグループCに入っている。

A代表がワールドカップ予選を控えているということであまり話題になっていないが、実は今回のAFC U-19選手権は日本にとって非常に重要な大会であるのだ。

それはなぜなのだろうか?3つの注目ポイントをご紹介しよう。

1. アジア選手権で唯一優勝経験がない

AFCでは各カテゴリー別に選手権を開催している。

U-16、U-19、U-23、そしてA代表。アジアの強豪として知られる日本は幾多の優勝を経験しているが、実はこのU-19選手権だけは優勝したことがない(U-14選手権は2014年設立のため例外とする)。

U-19選手権の最多優勝国は韓国で12回。日本は決勝戦に6度進出しているにもかかわらず、その全てで敗れている。

アジアではそれなりの強さを誇る日本だが、どういうわけかとことん結果に見放されているのがこのU-19代表なのだ。

2. いざ、10年ぶりのU-20W杯へ。“鬼門”の準々決勝

AFC U-19選手権が日本にとって重要な大会である理由はもう一つある。

翌年、韓国で開催されるU-20ワールドカップに向けた予選を兼ねているのだ。

かつて、「ワールドユース」という名で知られていた現U-20ワールドカップ。

小野伸二や高原直泰、稲本潤一など黄金世代が出場した1999年大会では準優勝という素晴らしい成績を収めたが、実は2009年から2015年にかけて4大会連続で不出場が続いている(本大会は2年に1度開催)。

最後に日本がU-20ワールドカップに出場したのは、カナダで行われた2007年大会。そこには槙野智章や柏木陽介、安田理大など「調子乗り世代」と言われた選手たちが出場していたわけだが、それからもう9年も遠ざかっているのだ。

日本においてU-19代表はカテゴリー的に五輪代表(U-23代表)の一つ下にあたる。そのためU-20ワールドカップは次の五輪に向けた貴重な実戦の機会であり、日本としても本戦への出場権を確保するのが至上命題となっている。

アジアに与えられた出場枠は「4」。しかし、開催国である韓国はすでに出場権を手にしている。

韓国がU-19選手権でベスト4に入った場合は準々決勝で敗れた4チームによるプレーオフが開催される。それでも、日本としてはベスト4進出を目指しているに違いない。

4大会連続でU-20ワールドカップへの出場権を逃している日本は、4大会連続でU-19選手権において準々決勝で敗退している。グループステージこそ突破するのだが、どういうわけかベスト8が鬼門となっているのだ。

なお、前回の2014年大会には南野拓実や井手口陽介、中谷進之介らが出場。

2014年大会

2014年大会2

グループCを首位で通過し決勝トーナメントに進出したものの、準々決勝で北朝鮮にPK負け。

PK戦ではチームを牽引してきた南野拓実が失敗するというショッキングな負け方となり、世界への挑戦権を失った。

2014年大会3

3. 出場選手は「東京五輪世代」

もうじき開催になる2016 AFC U-19選手権。

東京で行われた最後の国内合宿を経て、内山篤監督は本大会に向けた23人の代表メンバーを発表した。

GK:

1. 小島 亨介 / Ryosuke Kojima
(早稲田大学)

12. 廣末 陸 / Riku Sihorosue
(青森山田高校)

23. 若原 智哉 / Tomoya wakahara
(京都サンガF.C.U-18)

DF:

2. 藤谷 壮 / So Fujitani
(ヴィッセル神戸)

3. 中山 雄太 / Yuta Nakayama
(柏レイソル)

4. 町田 浩樹 / Koki Machida
(鹿島アントラーズ)

5. 冨安 健洋 / Takehiro Tomiyasu
(アビスパ福岡)

6. 初瀬 亮 / Ryo Hatsuse
(ガンバ大阪)

16. 岩田 智輝 / Tomoki Iwata
(大分トリニータ)

19. 舩木 翔 / Kakeru Funaki
(セレッソ大阪U-18)

22. 板倉 滉/ Ko Itakura
(川崎フロンターレ)

MF:

7. 神谷 優太 / Yuta Kamiya
(湘南ベルマーレ)

8. 三好 康児 / Koji Miyoshi
(川崎フロンターレ)

10. 坂井 大将 / Daisuke Sakai
(大分トリニータ)

11. 長沼 洋一 / Yoichi Naganuma
(サンフレッチェ広島)

15. 堂安 律 / Ritsu Doan
(ガンバ大阪)

17. 市丸 瑞希 / Mizuki Ichimaru
(ガンバ大阪)

18. 遠藤 渓太 / keita Endo
(横浜F・マリノス)

21. 原 輝綺 / Teruki Hara
(市立船橋高校)

FW:

9. 小川 航基 / Koki Ogawa
(ジュビロ磐田)

13. 岸本 武流 / Takeru Kishimoto
(セレッソ大阪)

14. 中村 駿太 / Shunta Nakamura
(柏レイソルU-18)

20. 岩崎 悠人 / Yuto Iwasaki
(京都橘高校)

23名の内訳は、JリーグおよびJユース所属20名、高体連チームの所属3名。

最も招集選手が多いのはガンバ大阪で、初瀬亮、市丸瑞希、堂安律の3選手はいずれもジュニアユースからのチームメイト。2012年にU-15年代における全国三冠を成し遂げた“黄金世代”だ。

他にも今季のJ1で出場機会を得ている柏の中山雄太や川崎の三好康児、横浜FMの遠藤渓太、またリオ五輪日本代表のトレーニングパートナーに名を連ねた福岡の冨安健洋、磐田の小川航基がメンバー入り。

背番号10をつける坂井大将は、2014年ワールドカップに出場した日本代表のトレーニングパートナーに選ばれた経験を持つ。

U-19日本代表

負傷などもあり仙台MF佐々木匠や名古屋MF杉森考起といったタレントは招集外となったが、才能溢れる選手が多い。

このU-19代表はいわゆる「東京五輪世代」であるだけに、U-20ワールドカップに出場して少しでも経験を積んでおきたいところである。今回のAFC U-19選手権は、これらの理由から非常に重要な大会となるのだ。

U-19日本代表はこの後、ジュビロ磐田とアル・ワスル(UAE)との練習試合を経て、本大会へ臨む。

グループステージの試合日程は以下の通り。

日本 対 イエメン
10月14日(金)午後10時30分キックオフ(日本時間)

日本 対 イラン
10月17日(月)午後10時30分キックオフ(日本時間)

日本 対 カタール
10月20日(木)午後10時30分キックオフ(日本時間)

3試合とも『NHK BS1』で録画中継される。