写真提供:タイ国政府観光庁

毎年太陰暦9月に、プーケットを中心にタイ全土で行われる奇祭「プーケット・ベジタリアン・フェスティバル」。菜食と禁欲を経た主に中華系の信者が、目を覆いたくなるほどの痛々しい苦行に励む姿から、世界の「奇祭中の奇祭」としても知られる。2016年は10月1日〜9日まで開催。

 

190年以上続く伝統ある祭り


Phuket Vegetarian Festival 2010, Phuket *** Local Caption *** ‡∏õ‡∏£‡∏∞‡πć∏û‡∏ì‡∏µ‡∏ñ‡∏�槇�∏≠‡∏®‡∏µ‡∏•‡∏Ň∏¥‡∏ô‡∏ú‡∏±‡∏Å (‡∏Ň∏¥‡∏ô‡πć∏à) 2553 ‡∏à‡∏±‡∏á‡∏´‡∏߇∏±‡∏î‡∏†‡∏π‡πć∏Ňπá‡∏ï写真提供:タイ国政府観光庁

ベジタリアン・フェスティバルは、菜食によって身を清め、神への忠誠を示すことで、幸運がもたらされる儀式として、約190年間続く伝統的なお祭り。その起源は1985年に遡る。

当時多かったタイ、プーケットへの出稼ぎ中国人労働者。彼らの慰安のために訪れた中国の京劇団は、突如謎の病に襲われる。そのとき一行は、菜食の儀式を通じてKiew Ong Tai TheとYok Ong Sone Theという2つの神を称えると、たちまち病が消えていった、という言い伝えがこの祭りの始まり。現在でも祭典前日には各寺院に「Go Teng pole」と呼ばれる巨大なポールを立て、2つの神を迎え入れる。2016年10月3日〜9日にかけては、それぞれの寺院で順番にパレードも開催予定。
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Phuket Vegetarian Festival 2009, Phuket *** Local Caption *** ‡∏õ‡∏£‡∏∞‡πć∏û‡∏ì‡∏µ‡∏ñ‡∏�槇�∏≠‡∏®‡∏µ‡∏•‡∏Ň∏¥‡∏ô‡∏ú‡∏±‡∏Å (‡∏Ň∏¥‡∏ô‡πć∏à) 2552 ‡∏à‡∏±‡∏á‡∏´‡∏߇∏±‡∏î‡∏†‡∏π‡πć∏Ňπá‡∏ï写真提供:タイ国政府観光庁

期間中、屋台やレストランはもちろん、スーパーやコンビニまでも、この時期ならではのベジタリアン・メニューを提供。店頭に掲げられる、菜食を示す黄色い旗「ジェー」を目印に、季節の味を活かした美味しいベジタリアン・メニューを堪能したい。この祭りは、プーケットの他、中国寺院を有するバンコクやムットサーコーン、チョンブリーなどの都市でも開催される。

IMG_4685バンコクのチャイナタウンの様子  ©TRIPPING!

 

期間中に定められた10のルール


祭典の期間中、儀式参加者には10の規則が設けられている。内容は以下の通り。

1.体を清潔にすること。
2.キッチン用品を清潔に保ち、菜食の儀式に参加していない人とは分けて使うこと。
3.白い衣装を身に付けること。
4.心身ともに正しい行いをすること。
5.肉を食べないこと。
6.禁欲すること。
7.禁酒すること。
8.喪中の人は祭りに参加しないこと。
9.妊婦は儀式を見ないこと。
10.生理中の女性は儀式に参加しないこと。

禁欲を強いる厳格なルールの中にも、女性への配慮が感じ取れる内容。一方で心身への影響が懸念されるほどの儀式の過激さも、暗に示しているようだ。

 

閲覧注意!見るに堪えない過激な儀式も


Phuket Vegetarian Festival 2010, Phuket *** Local Caption *** ‡∏õ‡∏£‡∏∞‡πć∏û‡∏ì‡∏µ‡∏ñ‡∏�槇�∏≠‡∏®‡∏µ‡∏•‡∏Ň∏¥‡∏ô‡∏ú‡∏±‡∏Å (‡∏Ň∏¥‡∏ô‡πć∏à) 2553 ‡∏à‡∏±‡∏á‡∏´‡∏߇∏±‡∏î‡∏†‡∏π‡πć∏Ňπá‡∏ï写真提供:タイ国政府観光庁

ベジタリアン・フェスティバルが奇祭と呼ばれる所以が、期間後半に向けてエスカレートしていく過激な儀式。白装束に身を包んだ「Ma Song(マーソン)」と呼ばれる信者は、火の点いた炭の上を裸足で歩いたり、頬に鉄の棒を貫通させた状態でパレードをしたり、刃の立ったはしごを裸足で登ったりなどという、見る者が目を覆いたくなるほどの苦行を難なくこなしていく。

より過激な苦行を行うことにより、神への厚い信仰心を示し、人々に幸運をもたらすと考えられているこの祭典。前々から厳格に行って準備してきた禁欲と菜食の儀式は、マーソンたちに一種のトランス状態をもたらし、痛みを感じさせない役割を果たしているそう。花火や太鼓などのけたたましい音とともに繰り広げられるこの奇祭には、煩悩を消し邪気を追い払うという意味が込められ、幸運をもたらす行事として人々に大切に守られ続けているのだ。

あまりの過激さに失神してしまう者も出るほどの奇祭「プーケット・ベジタリアン・フェスティバル」。この時期ならではの菜食メニューも味わいながら、信者の熱い信仰心を全身に感じるスピリチュアルな祭典は、2016年10月9日まで続く。