バツイチ子アリと結婚!相続で紛争にならない方法を弁護士が指南

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3組に1組の夫婦が離婚するいまの日本で、結婚を意識するようになった相手がバツイチだったということはあり得ることだ。子供はいないと思っていたら別れた配偶者が引き取っていたというケースもあるだろう。将来、とくに相続のときにいろいろと問題が発生するかもしれない。専門家に気を付けるべき点を聞いた。

■前の配偶者が引き取った子への相続は?

何より気になるのは、バツイチ子持ちの配偶者が死亡した場合、前妻や前夫が引き取った子供への遺産相続がどのようになるのかだ。

こすぎ法律事務所の北村亮典弁護士は「離婚したときに、子供を前妻(前夫)が引き取ったとしても、その子供との親子関係が切れてなくなるわけではありません」と話す。従って「死亡した場合、前妻(前夫)との間の子供も相続権を持つことになります」という。

再婚した相手との間に子供がいる場合にはどうなるのだろうか?

「現在の妻(夫)とその子供、前妻(前夫)との間の子供がそれぞれ相続人となります。この場合の子供同士の相続分は等分です」と北村弁護士。現在の妻との間に子供がいない場合は、現在の妻(夫)と、前妻(前夫)の妻(夫)との間の子供が相続人となるそうだ。

■できれば現在の配偶者との子に遺したい

前妻(前夫)に引き取られた子供に罪はないとはいえ、現在の妻(夫)との間にできた子供により多くの遺産を渡したいのが人情だろう。

北村弁護士は「相続人の相続分というのは、民法が定める法定相続分に従って決められるというのが原則になります」とし、「この原則を変えるためには、生前に遺言書を作成する必要があります。遺言書では、各相続人の相続分を、法定相続分に拘らず自由に決めることができます」とアドバイスする。

ただし、遺言書を作成には注意が必要だ。「遺留分という権利です。これは、相続人に最低限保障されている権利で、遺言書によってもなくすことができません」と北村弁護士。簡単に言えば「法定相続分の半分」が各相続人に最低限保障されているそうだ。

従って「遺言書を書く場合には、前妻(前夫)の子供の遺留分を下回らないように、各相続人の相続分を考える必要があります」(北村弁護士)とのことだ。

■離婚後も良好な関係を

北村弁護士は「将来の相続の場面における紛争予防のためには、遺言書を遺しておく、というのが肝要です」と繰り返すが、「先に述べた通り、遺留分という権利がある以上、遺言書だけで全て解決するわけではない」とも。

そして「自分が死んだときに、残された妻や子供が、相続を巡って紛争に巻き込まれないようにするためには、離婚した後も、前妻(前夫)との間の子供とも良好な関係を保てるようできる限りのことをする、という姿勢が重要です」とアドバイスを送る。

最後に「そうすれば、自分が亡き後に遺された『家族』の間に不幸な紛争が起こる確率はぐっと減るはずです」と付け加えた。

なお、「教えて!goo」では「離婚した元夫が再婚します。相続について教えてください」ということで、寄せられたリアルな悩みを紹介中だ。こちらも気になる方はチェックして欲しい。

●専門家プロフィール:北村亮典
札幌市出身。慶大大学院法務研究科卒業。横浜弁護士会に弁護士登録後、横浜市所在の弁護士法人に勤務。2010年4月1日、こすぎ法律事務所を開設。

(武藤章宏)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)