「拡張する料理」って? 最新鋭の調理ナビゲーションシステムを体験してみた

写真拡大

「拡張する料理って、ナンだ?」

9月17、18日に大阪ガスが運営するハグミュージアムにて開催されたエキシビション「KITchen.―拡張する料理」で、最新の調理ナビゲーションシステムのプロトタイプを体験してきました。

デザインとテクノロジーを軸とした研究開発チームIDL(Infobahn Design Labo.)が進めるプロジェクト「KITchen.」の、最新鋭の調理ナビゲーションシステムを体験してきました。日常にはたくさんのクリエイションのきっかけがあるんです。1

「KITchen.」というシステムを開発したのは、デザインとテクノロジーを軸とした研究開発チーム「IDL(Infobahn Design Labo.)」。

「KITchen.」は、未来の料理体験をテーマに、情報インタフェースと新しい体験デザインについて研究開発を進めています。

デザインとテクノロジーを軸とした研究開発組織INFOBAHN DESIGN LABO.が進めるプロジェクト「KITchen.」の、最新鋭の調理ナビゲーションシステムを体験してきました。2

調理ナビゲーションシステムは、名前の通り日々の調理をナビゲートするシステム。

例えば、調理器具を持った、置いたなどのユーザーの行動を読み取り、調理のプロセスと照らし合わせて次の手順を先読みします。そして適切なタイミングで次の手順のピクトグラムを映すので、「あれ、次はなんだったっけな?」と迷わずに調理が進められるんです。

これがあれば、普段あまり料理をしない人も料理本を見ずに料理に挑戦できるし、料理が得意な人にも、複数品目を同時につくる助けになること間違いなしです。

「KITchen.」を実際に使ってみた


デザインとテクノロジーを軸とした研究開発組織INFOBAHN DESIGN LABO.が進めるプロジェクト「KITchen.」の、最新鋭の調理ナビゲーションシステムを体験してきました。3
デザインとテクノロジーを軸とした研究開発組織INFOBAHN DESIGN LABO.が進めるプロジェクト「KITchen.」の、最新鋭の調理ナビゲーションシステムを体験してきました。4

今回は、実際にパンケーキ作りに挑戦してみました。

体験を通して感じたのは、とにかく分かりやすいということ。

下ごしらえからパンケーキを裏返すタイミングまで、丁寧なナビゲーションがあるので、これなら小さなお子さんやお年寄りの方でも、迷うことなく調理を進められます。

本当に大切なのは「効率」と「創造」のバランス


デザインとテクノロジーを軸とした研究開発組織INFOBAHN DESIGN LABO.が進めるプロジェクト「KITchen.」の、最新鋭の調理ナビゲーションシステムを体験してきました。5

体験後、クリエイティブフェローの木継さん、デザインディレクターの辻村さんに「KITchen.」を通して伝えたい思いについておうかがいしました。

彼らは「創意工夫や感情を引き出すことを重視しています」と語ります。

テクノロジーが進歩する中で、ものごとの効率は格段にあがりました。突き詰めていけば「ボタン1つで料理が完成する」なんてことも実現するかもしれません。

しかし本当に大切なのは「効率」と「創造」のバランスで、それが「Creation in the life」というテーマを掲げている理由でもあるそう。

将来的な「KITchen.」のビジョンでは、調理機材、材料、レシピを宅配し、料理をしてもらい、調味料などの使用量、食事後の評価や健康状態のフィードバックによって、料理が次第にパーソナライズされる……という循環的なシステムを目指しています。

料理を起点に、生活をより豊かにする。この調理ナビゲーションシステムは、そんな大きなビジョンを実現するための最初のステップなのですね。

日常にはたくさんの「クリエイションのきっかけ」がある


デザインとテクノロジーを軸とした研究開発組織INFOBAHN DESIGN LABO.が進めるプロジェクト「KITchen.」の、最新鋭の調理ナビゲーションシステムを体験してきました。6

「日常にはたくさんのクリエイションのきっかけがあると思うんです」と語る木継さん、辻村さん。

この調理ナビゲーションシステムを開発するにあたり、まず「クリエイションとは何か」をテーマにディスカッションを重ねたそうです。

そこで生まれたのは、「0から特別な何かを作り出すことだけではなく、それまでできなかったことがちょっとした工夫でできるようになったり、今まで知らなかった感情に気づくこともクリエイションと言えるんじゃないか」というスタンス。

これが「KITchen.」のほどよい「効率」と「創造」のバランスを生み出す感覚に結びついていると感じました。

今回の取材を通して感じたのは「手を動かし、新たな発想と環境を自ら作り出して欲しい」というメッセージ。

料理に慣れてくると自分なりのアレンジをするように、習慣化した活動に新しいエッセンスを加えようとすることこそが、お2人が語る「クリエイション」なのかな、と思いました。

調理ナビゲーションシステムの本格的な実用化はもう少し先になるそうですが、家で料理を始めるいいきっかけになるかもしれません。

[KITchen.]