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ランチ後に会社公認の昼寝タイムを設けてほしいと考えているビジネスパーソンは多いはずだ。猛烈な眠気に耐え、作業効率が低い状態で仕事をするよりも、多少なりとも仮眠をとって頭をクリアにして仕事に臨んだ方がよいことは自明の理と言える。

ただ、昼寝をする場合、1時間以内にとどめておいた方がよさそうだ。海外のさまざまなニュースを紹介する「MailOnline」によると、最新の研究から1時間以上の昼寝は、2型糖尿病とメタボリック症候群に罹患(りかん)するリスクを高める可能性が示唆されたためだ。

日本の専門家が30万人を超える人を対象とした21の研究データを分析すると、昼寝と2型糖尿病の関連性が見つかった。1日1時間を超えて昼寝をすると、生活習慣に由来するとされる2型糖尿病に罹患するリスクが45%高まったという。長時間の昼寝は、糖尿病とメタボリック症候群の罹患リスクに関連していると考えられている。

一方で、短時間の昼寝ならそのリスクの増加は認められなかった。短時間の昼寝は糖尿病予防に有効かもしれないが、確かにそう言えるかどうかは、今後の研究を待たなければならないようだ。研究を行ったグループは、「食事」「運動」とともに、「睡眠」が健康な生活を送るうえで重要な要素だと考えている。

「糖尿病を引き起こすリスク要因によって、昼寝をしたくなるとも考えられる。そのリスク要因には血糖値が高くなることも含まれ、昼寝は糖尿病の初期の兆候とも言える」とグラスゴー大学のナビード・サター教授は指摘する。

そのうえで、「睡眠障害と糖尿病の関連性に関してはすでに多くの証拠がある。今必要なのは、睡眠をするタイミングや睡眠時間の長さが、健康に影響を与えるのか否かを決定するための研究だ。研究によって真理が解明されるため、適切な研究をしなければ、決して答えはわからない」と話す。

最近公表された統計によると、英国には380万人の糖尿病を患う成人が存在し、その中の94万人は診断が未確定とのこと。2035年までには、成人の糖尿病患者が10人に1人(490万人)に達すると考えられている。そのうち90%は肥満と関連している2型糖尿病であり、予防が可能だと英国公衆衛生庁は語る。

長時間の昼寝と糖尿病リスクの因果関係はともかくとして、昼寝をする際は1時間以内にしておいた方が無難と言えるだろう。

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○記事監修: 杉田米行(すぎたよねゆき)

米国ウィスコンシン大学マディソン校大学院歴史学研究科修了(Ph.D.)。現在は大阪大学大学院言語文化研究科教授として教鞭を執る。専門分野は国際関係と日米医療保険制度。

(杉田米行)