犬の寿命

犬はチワワなどの超小型犬からグレート・ピレニーズなどの超大型犬まで、体の大きさは様々であり、寿命もその体の大きさによって変動します。
サイズ別の平均寿命をみると、小型犬・中型犬で12〜15歳、大型犬で10〜12歳、超大型犬で7〜10歳となっています。一般に、大型犬よりも小型犬のほうが長生きする傾向にあるといわれています。
小型犬は室内飼育されることが多いため、長生き傾向にあるのだそうです。反対に大型犬・超大型犬は体が大きい分、心臓や関節にかかる負担が大きく、それが体の老化を早める要因となってしまうそうです。

ちなみに、日本全国の犬全体の平均寿命では、24年度の調査で13.9歳という結果が出ています。この結果は、1990年代の平均寿命であった8.6歳という結果から1.5倍も伸びたことになります。
この平均寿命の延びの要因として、”室内飼いの増加””ドッグフードの質の向上””病気の予防薬やワクチンの普及”といったものがあげられています。

ご長寿犬!

今年の4月17日、世界最高齢の犬だと考えられていたオーストラリアン・ケルピーのマギーが、オーストラリア南東部の街ウールズソープの自宅で息を引き取りました。なんと30年も生きたのだそうです!
犬の30歳は、人間に換算すると160歳以上だといわれています。(200歳以上という説もありますが、どっちにしてもスゴイ…!)約10〜13年と言われている犬の平均寿命。マギーは、その約2、3倍も生きたことになります。
しかし残念ながら、マギーの年齢を証明できるものは残っておらず、世界最高齢犬としてギネス世界記録への登録はできませんでした。

現在ギネス世界記録では、1939年に亡くなったオーストラリアン・キャトル・ドッグのブルーイーという29歳5か月の犬が、世界最高齢犬として登録されています。なので、もし30年も生きたという証明が残っていたならば、マギーがこのブルーイーの記録を塗り替えていたかもしれません。

夢の薬!?「ラパマイシン」とは

ラパマイシンとは、主に臓器移植の際に体に起こる拒絶反応を防ぐために使用される、免疫抑制剤の一種です。またそれだけでなく、このラパマイシンには他にも、平滑筋細胞増殖抑制作用、抗がん作用、寿命延長効果があることが知られています。
中でも、このラパマイシンの寿命延長効果には、「夢の不老長寿が実現できるのではないか」と多くの研究者が期待の眼差しを向けています。
現時点の研究では酵母菌、ショウジョウバエ、線虫、マウスを使った実験において、寿命延長効果が認められたと報告されています。

しかし、肝心の人に対しては、この研究結果と同様の効果を得るためにはどの程度服用すればいいのか、などの研究は未だほとんど行われていません。人間に対して明確な効果があると実証するためには、大規模な研究が必要であり、期間として数十年の年月を要するといわれています。

犬にも効果はあるの?

ワシントン大学のダニエル・プロミスロウ教授、マット・カバーライン教授が中心となって行われているプロジェクト「Dog Aging Project」では、動物に対するラパマイシンの寿命延長効果を調査しています。

今年の5月、一つの実験の結果が公表されました。この実験は、一般公募で集まった犬24頭に対して、週3回ラパマイシンのタブレットを飲ませるという内容でした。10週間に渡って心エコー図をとることで、ラパマイシンの持つ心機能への効果を検証しました。
その結果、多くの犬の心肺機能の向上がみられました。特に、心臓に疾患を持つ犬に著しい効果がみられたのだとか。
また、このラパマイシンを服用したことによる重大な副作用は見られなかったそうです。

まとめ

ラパマイシンが持っているとされる寿命延長効果の発見は、人類が長年夢見てきた「不老長寿」の実現に一歩近づいたといわれています。これから研究がどんどん進み、明確な効果が証明されれば、その不老長寿も夢ではないかもしれません。

また、このラパマイシンは過去の研究によって、犬に対して身体機能を向上させる効果があることが報告されています。愛犬家にとって、「愛犬には長生きしてほしい」と思うのは当たり前のことだと思います。
近い将来、このラパマイシンがこれまで以上に犬と人間の絆を深めてくれる存在になればいいなと思います。