今年前半の国別自動車生産台数で、韓国は世界6位に後退した。中国への輸出でも赤字に転落。韓国の自動車産業は曲がり角に立たされている。写真は韓国ソウル。

写真拡大

2016年10月1日、今年前半の国別自動車生産台数で、韓国は初めてインドに抜かれ世界6位に後退した。中国への輸出でもスポーツ用多目的車(SUV)の急減や現地生産の増加が重なり、赤字に転落した。米国市場で一時、日本を脅かす存在だった韓国の自動車産業は曲がり角に立たされている。

朝鮮日報などがこのほど伝えた韓国自動車産業協会の集計によると、今年1〜7月の累積生産台数は中国が1279万1461台とトップで、2位米国(708万3661台)、3位日本(530万1366台)、4位ドイツ(362万8086台)の順。6位の韓国は国内の生産台数が255万1937台で、5位のインドの生産台数(257万5311台)より2万3374台少なかった。韓国の生産台数がインドを下回った今回が初めてだった。

韓国は2000年代初めまで米国、日本、ドイツ、フランスに次ぐ生産台数5位だったが、02年からは中国に抜かれ6位に転落。その後、性能やと品質アップに伴うブランドイメージの向上で輸出が大幅に増加したため、05年にフランスを抜き5位圏内に再浮上し、昨年まで11年間、5位の座を守ってきた。

このままでは韓国は通年でも12年ぶりに自動車生産上位5位から陥落するが、インドだけではなく、メキシコやブラジルなどの追い上げも急ピッチだ。ハンギョレ新聞は「毎年10%内外の成長をして、中南米最大の自動車生産基地に浮上したメキシコは昨年350万台の完成車を生産し世界7位の自動車生産国になった。20年までに生産台数を500万台に増やす計画であり、停滞状態にある韓国の自動車生産台数を超える可能性が高い」と危機感を深めている。

さらに、ハンギョレ新聞がさきごろ報じた産業研究院の報告書によると、今年1〜5月の中国との完成車貿易収支は175万ドルの赤字を記録した。中国との貿易で完成車部門が赤字となったのは、1992年の国交樹立で貿易が本格化して以来初めてという。

5月までの対中国完成車輸出は2679万ドルで、昨年同期より94.8%も減少。その一方で、価格競争力を武器にした中国企業は小型バスと小型トラックを中心に、昨年同期より9.9%増加の2854万ドル分の車を韓国に輸出した。

大きな理由は、SUVの輸出急減。現代自動車「マックスクルーズ」の対中国輸出は、昨年6月までの2306台から今年は40台にまで激減した。中国企業は昨年から韓国車の50〜60%の価格でSUV市場を集中攻略している。中国の高い自動車関税(22.5%)などを理由に現地生産が増加した点も作用した。韓国メーカーの中国販売完成車のうち、現地生産車の比率は15年に97.1%まで高まった。

こうした中、「労働貴族」の批判もある現代自動車の労働組合は9月26日、会社側に賃上げなどを求め12年ぶりの全面ストライキに突入、生産がストップした。韓国政府は「現代と関連がある数多くの中小企業の被害が雪だるま式に増えている」などと憂慮している。(編集/日向)