配偶者控除についての基礎知識!2017年に廃止カウントダウン

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毎年議論になる配偶者控除問題。夫が主に働いて一家の大黒柱として機能し、専業主婦がパートタイマーとして一定の収入を得ている家庭に対して世帯全体の所得税負担を軽減するものです。専業主婦に限らず専業主夫でも同じことが言えますが、一般的に主婦である女性を優遇している措置として、長年日本の所得税制の根幹となってきたものです。これとは別に、さらに税負担を軽くする配偶者特別控除という制度もありました。現在、この配偶者控除が注目を浴びているのは税負担を軽減するための制度が、主に主婦の社会進出を妨げているのでは?という議論になっているためです。毎年議論が出ては現行維持になることを数年来繰り返しているのですが、2017年度はいよいよ長年続いてきた配偶者控除に大なたがふるわれることになるのでしょうか。

■ 2017年度にいよいよ配偶者控除が廃止になるかも?

配偶者控除問題は前々回の自民党政権、さらには前回の民主党(現在の民進党)、そして現在の自民党政権と常に議論されてきました。民主党政権時代も大きく議論されたのですが、選挙や政権交代のドタバタで立ち消えになった印象が強いです。税制改革の一貫として、配偶者控除の廃止は長期政権になりつつある自民党・安倍政権の元でいよいよ現実味を帯びてきたと言えます。

■ 配偶者控除のメリットは?

夫婦共働きで、どちらも一定の額以上の収入があるのなら関係ないと言えますが、主婦あるいは主夫といったいずれかの配偶者が一方の配偶者の扶養に入っている場合は配偶者控除は大きな問題です。パートタイマーなどで働いて収入を得て、その収入が103万円以下である場合に所得控除が受けられます。これはメリットとしてよく挙げられる配偶者の給与収入が年間103万円以下の場合で、俗に「103万円の壁」と言われているものです。

給与所得控除は65万円が給与収入から差し引くことができるので、収入103万円から65万円を引くと、合計所得が38万円ということになります。さらに基礎控除が38万円適用できるので、課税される所得金額がゼロとなるのです。

※ 配偶者は103万円の年間収入までは所得税がかからずに働ける。

■ 配偶者控除のデメリット

配偶者控除存続のデメリットは女性の社会進出を阻害していることです。主婦であれば所得税がかからずに働きたいということで、103万円以内の収入に抑えた働き方をします。年末の10月以降にこのまま働くと103万円を超えるから「働かないでいよう」という心理が働いてしまい、大きな意味でGDPにまで影響しているのではという指摘もされているのです。また、配偶者控除を廃止しても低所得者層には減税効果が期待されることから、配偶者控除は廃止の方向で議論されるのが確実な情勢となっています。

■ 新たな夫婦控除はあるのか

配偶者控除を廃止することは、税制改革の中でも大きな変革になります。減税される層と増税される層に大きく分かれることから、新たに夫婦控除の新設も見当されています。これは子育て支援の一貫となっているものですが、長く続いた制度を廃止するには大きなパワーが必要です。それでも変革してこそ新しい社会が切り開かれるものですから、この変革をプラスの方向に導いてもらいたいところです。

(image by amanaimages)
(著:nanapiユーザー・tamucan 編集:nanapi編集部)