一眼レフで撮ったようなボケ味のある写真が撮影できるスマホも

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 ケータイやスマホのカメラが“電話のオマケ”にすぎなかったのは過去の話。デジカメとは異なる進化を遂げた“今どきのスマホカメラ”の底力に迫る!

◆デュアルピクセル、ダブルレンズetc、進化したスマホカメラの驚異の実力に迫る

「写メールの昔から、ケータイやスマホで撮った写真には“今の様子を人に送って伝える”という目的があります。とりわけ昨今は、SNSで送るのが主流になりました。平たく言えば、SNSで見栄えのする写真、より多くの『いいね』をもらえる写真が撮れるのが、良いスマホカメラの条件になるわけです」(モバイル評論家の法林岳之氏。以下同)

 そのための最大のポイントが「室内でキレイに撮れるか」。飲み会シーンにせよ、カフェ飯リポートにせよ、SNSに上げられる写真の多くは、確かに室内で撮影されている。

「明るい場所の写真なら、今どきどんなカメラでも、ある程度はキレイに撮れます。一方で、光量の落ちる室内ではかなりカメラのクセが出る。デジカメならストロボがありますが、スマホはLEDのフラッシュなので、光量が圧倒的に足りません。その部分を画像処理で補う工夫が必要。ここで“今見えている情景を忠実に再現する”ことにこだわりすぎると、室内で撮ったときに真っ暗――ということが起こる。もともとカメラに強いメーカーにありがちなのですが、スマホカメラの方向性としてはちょっと違うかなと思いますね」

 室内でキレイに撮るためには、すぐれたオートフォーカス(AF)機能も欠かせない。

「多くのカメラでは、明るい部分と暗い部分のコントラストを認識してピントを合わせています(コントラストAF)。したがって、明暗の差が少ない室内では必然的にピントが合いにくく、眠くぼやけた写真になりがち。そこで、今どきのハイエンドスマホでは『位相差AF』、もしくはコントラストAFと位相差AFを組み合わせた『ハイブリッドAF』を採用していますね」

 位相差AFとは、セパレータと呼ばれるレンズによって2つの像を作り出し、そのズレによってピントが合っているかどうかを判断するというもの。こうしたデジカメ向けの技術が、スマホカメラで積極的に採用されているのも昨今のトレンドと言える。

◆一眼デジカメでお馴染みの「デュアルピクセル」採用でピントがサクサク合う!

【SAMSUNG Galaxy S7 edge】

SC-02H(docomo)
SCV33(au)

カメラスペック:約1220万画素(デュアルピクセル)F1.7

 F1.7というレンズの明るさもさることながら、画素数を約1220万画素に絞ったことで一つひとつのセンサーが受け取る光量が増え、明るさと同時に色みの深さも感じさせる絵作りを実現。最大のウリは、キヤノンの一眼デジカメ「EOS 70D」でも採用されている「デュアルピクセル技術」。位相差を検出するためのセンサーは、全画素数の1%(1000万画素なら10万個)に対して付いているのが一般的だが、デュアルピクセルでは全画素数に対して搭載しているため、そのぶんすばやく、確実にピントが合う。さくっと手軽に、計算し尽くしたような絵が撮れるバランスはさすが。「現行のスマホカメラでは最強」と法林氏が太鼓判を押すゆえんだ。

⇒【写真】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1208844

 新iPhone7ではなく、1年前の機種と比べるのはフェアではないが、一応参考までに「iPhone 6s」の撮影画像と比較してみた。iPhoneは全体的に黒っぽい写りで、ボトルのラベルが判読しづらい。拡大したときの粒子の粗さも目立つ。

◆デジカメの雄、リコーの厳しいチェックをクリアした本格派カメラ

【SHARP AQUOS】

AQUOS ZETA SH-04H(docomo)
AQUOS SERIE SHV34(au)
AQUOS Xx3(Softbank)

カメラスペック:2260万画素F1.9

 シャープと言えば、日本で初めて携帯電話にカメラを載せた仕掛け人だけあって、カメラに対するこだわりはダントツ。AQUOSの最新機種は、カメラ好きなら知らぬ者のない名機、リコー「GR」シリーズの開発チームによる厳しい画質チェックをクリアした証しである「GRcertified」を冠している。バーの店内で撮影してみたところ、暗い照明でも鮮やかに撮れたのはもちろんのこと、丁寧に磨かれたグラスやボトルのキリッとした輝きまでもが見事に再現された。高級コンデジに匹敵する精緻な絵作りに、カメラマン魂が刺激されること必至だ。

◆2個のレンズを駆使した遊び心溢れる絵作りが魅力

【HUAWEI HUAWEI P9】

カメラスペック:1200万画素(ダブルレンズ)F2.2

 ダブルレンズ――すなわち2つのレンズを駆使した絵作りが特徴。片方のレンズはRGB(三原色)を検出する通常のセンサーを搭載しているのに対し、もう片方はモノクロのみを検出するセンサーを搭載し、より“明るさ”を精密に捉えることが可能。この2つを画像処理でまとめることで、より色鮮やかでディテールの細かい写真が撮れる。一眼レフで撮ったようなボケ味のある写真(ピントの合った部分のみがくっきり写り、それ以外の部分はボケる)になる「ワイドアパーチャ機能」で、女のコの写真もぐんと雰囲気アップ!

⇒【写真】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1208859

取材・文/SPA!編集部 撮影/高仲建次