「地下アイドル化する一般OLたち」の野望

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「アイドル戦国時代」と言える昨今。AKB48をはじめとした48グループ、ハロプロなどはもちろん、最近ではライブ中の寸劇が評判となっている生ハムと焼きうどんなど、様々な形態のグループがバラエティなどのテレビ番組に登場。オタクのみならず、老若男女からも市民権を得るようになった。

◆地下アイドル化するOLたち

 その一方で、一般企業の中にもアイドルなみの存在感を放つ女性たちがいるのをご存知だろうか。この手の女性たちは、Web業界に多く見られ、Twitterではフォロワー数1万超えは当たり前、一回のつぶやきにつき数百以上のリツイートと、そこらの地下アイドルよりも固定ファンを集めている。

 今年になって勢力を拡大しつつある“アイドルOL”たちの典型的な特徴を挙げていこう。

◆1. ニックネームを積極的に名乗る

「アイドルにはファンとの距離感を縮めるためにも、愛称をかならずつけますが、彼女たちもSNSのアカウント名にニックネームを記載しています。例えば『えり』という名前であれば『えりちょす』というように、もうそれ以外の名前では呼ぶなとばかりニックネームのブランド化を推し進めてくる」(33歳・男性・大手キュレーションサイト編集)

「Facebookの名前に自分のニックネームを登録して半強制的に社内外の人に呼ばせてる14年入社の後輩がいる。朝井リョウは『何者』にもなれない若者の姿を描きましたが、彼女はすでに『何者』になることに成功していますね」(33歳・女性・ネットニュースサイト編集)

◆2. 自撮りのクオリティが高い

 次の特徴として、アイドルよろしく、自撮り写真をSNSに挙げることを定期的に行う。

 通常であれば、自撮りを何枚も上げるという行為は、自己顕示欲の象徴なため、多くの人から眉を潜められそうなもの。だが彼女たちは、贔屓目に見ても200そこそこのフォロワーの地下アイドルをゆうに超える美貌と、他人から見たらどう思われるか予想できる「編集力」が備わっているため、「○○さんかわいい」「素敵です」など、コメントのほぼ100%が良反応で埋まる。

「一番ヤバイと思った自撮りがインスタで『台風ヤバいので自宅作業です』と一言だけ書いてsnow自撮りをアップした後輩。新世代OLきたか、と思った」(30歳・女性・大手キュレーションサイト編集)

◆3. まるで芸能人のようにイベント続き

 アイドルと言えばライブ活動が必須。ファンの前に顔を出すことで、安心や活力を与えるわけだが、Web業界のアイドルたちも活動場所はSNSだけには留まらない。最近では会社員でありながら個人名でイベントゲストに登壇するOLも珍しくなくなっているのだ。

「下北沢の書店や五反田や阿佐ヶ谷のイベントスペースなど小さな小屋で行われるイベントに頻繁に呼ばれては、『Webでバズる(拡散する)記事を書く方法』『PVにとらわれないメディア運営』『ライターの生き残り方』など、所属する業界のテーマについて語る同業者がいる。人によっては、昼間に会社でこなす業務よりも、そうしたイベント活動の方が多いケースもあり、地下アイドルと何ら変わらないと思う」(33歳・男性・出版編集)

「市場としては秋葉原の地下アイドルより小さいと思うけど、渋谷のビットバレーだけで有名な、アイドルOLがいます。彼女たちがイベントに登壇するのも、確実にファンがついているからでしょう」(30歳・男性・ライター)

◆4. とにかく感謝の意思表示をしがち

 フォロワー数が多い彼女たちなだけあり、人脈は幅広く、仕事のジャンルも多岐に渡ることがある。そのため自撮り写真と同じく「○○さんと出会えて感謝」「この仕事に出会えたことに感謝」など、まるでラッパーのように感謝ワードが定期的にSNSにポストされる。そうした辺りもアイドルと比べても遜色ない行動だ。

「大物の経営者やWeb業界で有名な編集者と飲んだときにはここぞとばかりにタグ付け。狡猾な大物との2ショットはアイドルのアメブロを彷彿とさせる」(33歳・男性・出版)

 顔出し・名前出しで会社外で活動することはリスクがつきものだが、「個人のメディア化」が叫ばれる今の時代。ここからフリー活動へとつなげる例も実際あるように、女子就活生にとっては一つの指針となりうるのかもしれない。 <取材・文/日刊SPA!取材班>