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IT大手のヤフーが、全従業員を対象に、週休3日制を導入することを検討していることがわかった。

報道によると、働き方の多様化を進めることで、数年以内に導入することを目指している。週2日の休みは土日に限らず自由に選べるようにすることも検討する。優秀な人材を確保するため、柔軟な働き方を提案する。

ネット上では、このような柔軟な働き方を目指す動きを歓迎する一方で、「仕事量が減るわけじゃないんでしょ、自宅に持ち帰って仕事とかになりそう」という懸念の声も上がった。

今回のヤフーの取り組みについて、長時間労働の問題に取り組む弁護士はどうみているのか。波多野進弁護士に聞いた。

●仕事量が変わらなければ、問題は残る

「『週休3日制』の内容として、給与などの待遇面はそのままで、休日が純粋に増えることであれば、歓迎できることだと思います。通勤時間が長い方にとっては、通勤時間も減るという点も大きいでしょう。

一方で、週休2日から週休3日に変更する際に、給与についても休みが増えた分給与を減らし、業務量(仕事量)はそのままだとすると、単なる賃金の切り下げになってしまいます。

『膨大な仕事が残っているけど、残業規制(一定時間以上残業を禁止したり抑制する)のため残業ができない。そのため、労働者は目の前の仕事はこなさないといけないので、サービス残業をせざるを得ない』。

今でもよく見られる、こうした状況と同じ事態が起きるおそれがあると思います。

給与などの待遇面はそのままであっても、仕事量が変わらなければ、やはり問題は残ります。

仮に週休3日になったとしても、その分、休日を潰して出勤したり、自宅で仕事をしなければならないのであれば、実質は週休3日とはならないでしょう。

ポイントは、週休3日にともなって、仕事量もそれに見合って減るのかどうか、業務を効率化して減らせるのかどうか(たとえば、無駄な会議や会議時間を極力減らす、報告書などの書類作成は必要最低限にとどめるなどの業務の効率化、削減ができるかどうか)という点だと思います」

(弁護士ドットコムニュース)



【取材協力弁護士】
波多野 進(はたの・すすむ)弁護士
弁護士登録以来、10年以上の間、過労死・過労自殺(自死)・労災事故事件(労災・労災民事賠償)や解雇、残業代にまつわる労働事件に数多く取り組んでいる。
事務所名:同心法律事務所
事務所URL:http://doshin-law.com