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イギリス人シェフのジェイミー・オリバー氏により2012年にピンクスライム肉の使用が発覚したマクドナルドですが、その後はピンクスライム肉の使用を禁止し、公式サイトでレシピを公開してチキンマックナゲットの安全性をアピールしてきました。そのマクドナルドチキンマックナゲット製造する工場を取材し、どのようにしてチキンマックナゲットが作られているのかに迫ったムービー「How It's Made McDonald's Chicken McNuggets」が公開されています。

How It's Made McDonald's Chicken McNuggets - YouTube

チキンマックナゲットの製造工場を取材するのはグラント・イマハラ氏。



イマハラ氏が訪れたのはマクドナルドチキンマックナゲットを作っているタイソン・フーズの工場です。案内してくれるのはタイソン・フーズのエイミー・スチュワード氏。



工場で働く多くの従業員を見てイマハラ氏は「チキンマックナゲットの工場は鶏肉を入れてミンチにする特大の機械があるだけ、というのがここに来る前の印象でしたが、予想を上回る数の従業員が働いているのには驚きです」とコメント。当初想像していた工場の様子とは違ったようです。



イマハラ氏は「『チキンマックナゲット』とインターネットで検索すると、ピンクスライム肉の画像が表示されます。これは何ですか?」とピンクスライム肉の画像を見せながらスチュワード氏に質問。



スチュワード氏は「その画像がどこからきたのかわかりませんが、この画像に映っているモノはチキンマックナゲットに使用されていません」と答えます。



イマハラ氏は「これはピンクスライム肉と呼ばれているものです。もしあなたたちがチキンマックナゲットに使用している鶏肉をミンチにしたらこんな風になりますか?」ともう少し突っ込んだ質問を繰り出します。



「では実際に見てみましょう」ということでチキンマックナゲットの製造過程を見学。ここでは多くの従業員が手作業でチキンをさばいており、イマハラ氏は驚いた様子を見せます。



チキンマックナゲットに使用するのは胸肉・リブ・テンダーロインという3つの部位で、皮に関しては後から風味付けに使うとのこと。



チキンマックナゲットに入っているのは本当にコレだけですか?クチバシとか足は入っていないの?」とイマハラ氏が聞きますが、スチュワード氏は「それ以外は一切入っていません」と否定。



左にあるパイプのようなところから挽肉が出てきているのは、3種類の鶏肉をミンチにする行程。



ミンチの行程ではチキンマックナゲットの食感を損なわないような大きさに加工しているそうです。



これはミンチにした鶏肉と調味料を混ぜているところ。ここでは胸肉・リブ・テンダーロインのミンチ肉に、皮とマリネ液を加えて混ぜ合わせるとのこと。このマリネ液の内容物は水・リン酸ナトリウム・食用の加工デンプン・塩・ローズマリーなどで、内容物の全ては公式サイトで公開されています。スチュワード氏によれば、加工デンプンはチキンマックナゲットのジューシー感を出すために使用しているとのこと。



上述の調理過程を経てできたのが、このミンチ肉です。



イマハラ氏は「ピンクスライム肉とは全く違いますね。このミンチ肉はピンクスライム肉よりも『肉らしさ』があります」と感想を述べています。



チキンマックナゲットに衣を付けているところ。



チキンマックナゲットはコショウや小麦粉、トウモロコシの粉などを含む衣が付いたローラーのような機械を通り……



そのまま揚げられます。



揚げた後の大量のチキンマックナゲット



工場では半生くらいまで揚げて、完全に火を通すことはしません。このままパッケージに入れられマクドナルドの店舗に運ばれ、店舗でもう一度揚げ直され、お客さんのもとに運ばれるわけです。



インターネットで見かけるピンクスライム肉が今でもチキンマックナゲットに使われる鶏肉だと思っていたイマハラ氏ですが、取材後には「自分の目で確かめました。チキンマックナゲットにミステリーはありません」と話していました。