スマホはズボンの後ろポケットに

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ハンドバッグを持たない男性は、スマートフォン(スマホ)や携帯電話をズボンのポケットに入れておく人が多い。しかし、間違っても前ポケットには入れない方がよさそうだ。スマホの電磁波が精子の力を弱め、子どもを作る能力に悪影響を与えるという研究があるからだ。

英エクセター大学が国際環境学専門誌「Environment International」(電子版)の2014年6月9日号に発表した。

精子のスピード、生存率が8%ダウン

この研究を報道した健康ニュースサイト「Health Day」(2014年6月10日付)と科学ニュースサイト「Science Daily」(2014年6月9日付)によると、研究チームは、以前から電磁波が男性の生殖能力に有害な影響を与える可能性を示す研究があるため、携帯電話の電磁波と精子に関する過去の10の論文を改めて分析した。

これらの論文は、英国の不妊治療クリニックの研究によるものが大半で、合計1492人の患者の精子データを対象に分析した。スマホ(携帯電話)をいつもズボンのポケットに入れ、精子が電磁波にさらされているグループと、ポケットに入れないグループに分け、精子の能力を次の3つから比較した。

(1)精子の濃度(単位容積あたりの精液の中の精子の数)

(2)精子の運動性(卵子に向かって移動する精子のスピード)

(3)精子の生存率(一定時間内に生存している精子の割合)

ポケットに入れるグループと、入れないグループを比較すると、これら3つのうち精子の濃度の差は不明だったが、ポケットに入れるグループは精子の運動性と生存率がともに平均で約8ポイント低かった。

両ニュースサイトによると、研究チームでは電磁波が精子に与える影響の因果関係については明らかにしていないが、チームリーダーのフィオナ・マシューズ博士はこう語っている。

「携帯電話が普及している世界中の中・高所得国では夫婦の約14%は妊娠が困難な状態におかれています。これは携帯電話が出す電磁波の影響の可能性も考えられます。特に8ポイントも精子の能力が下がるというデータは、妊娠させる能力の境界上にいる男性にとっては、重大な悪影響を及ぼすでしょう」

最近は、電磁波を防止するシールやケースなど、スマホの電磁波対策グッズが普及している。それを使用するか、ズボンに入れる時も前ポケットは絶対にやめて、後ろポケットにした方がよさそうだ。

ノートパソコンもオトコの能力に悪影響

一方、スマホ(携帯電話)とは別にノートパソコンもオトコの能力に悪影響を与えることが指摘されている。こちらは電磁波ではなく、「熱」がよくない。電車の座席や駅のベンチなどで、太ももの上にノートパソコンを載せて作業をしている男性をよく見かけるが、その行為が精子にダメージを与えるという。

男性不妊治療が専門の岡田弘・獨協医科大学越谷病院泌尿器科主任教授は、著書の『男を維持する「精子力」』の中で、こう書いている(要約抜粋)。

「人間の体温は37度だが、オトコの股間は35度までが適温。精子が入っている陰嚢(いんのう)の温度を35度以上に上げると、熱に弱い精子は大打撃を受ける。オトコのアソコは冷やすほどよく、ブリーフよりトランクス、トランクスより褌(ふんどし)がよいのだ。膝の上でパソコンを使うと熱が下半身に伝わり、陰嚢を温めてしまう」

岡田教授は、著書の中で2005年に米ニューヨーク州立大学が行なった実験を紹介している。それによると、膝の上で1時間ノートパソコンの作業をすると、陰嚢の温度が平均で2.6〜2.8度上昇した。岡田教授は「どうしても膝の上でパソコンを開かなくてはいけない時は、極力短時間ですまそう。その熱中が股間も熱くするので要注意だ」と警告している。