自由研究の発表を終え笑顔で記念撮影する子どもたち。

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 分かりやすいニュース解説の池上彰さんも脱帽? 子どもたちが夏休みの自由研究の成果を披露するイベントに、核問題や築地市場問題をテーマにした“力作”が登場。タモリさん顔負けのJR山手線沿線探訪記や10年に及ぶ清掃活動記録などユニークな研究も発表された。

 イベントは東京都市大学付属小学校(重永睦夫校長)の「2016年夏休み生活展」。9月下旬の1週間、同大地域連携スペース「夢キャンパス」(二子玉川駅前)で開かれた。「家族で知恵を出し合い、親子で学びあう」をスローガンに、800点近い全作品の中から選んだ自由研究39点を展示。9月22日の発表会には、児童や父母のほか、学内外の関係者ら250人を超す人が訪れた。

 5年の大塚嶺君の作品「orizuru原爆ドーム」は、オバマ大統領の広島訪問に刺激を受けた。ベニヤ板2枚分の大きさに、色違いの折り鶴がいっぱいに張りつけられ「原爆ドーム」が浮かび上がる。折り鶴は、核実験を強行する北朝鮮の国旗や、核保有国の国旗を記した特製の折り紙で折られている。「核をなくしてほしいという」平和への願いが伝わってくる。

 近藤亮太君(4年)とあかりさん(2年)の兄妹の作品は「築地市場」。いま話題のテーマ。家族と一緒に夜中の1時に、大マグロの競り場に行き、その後、豊洲の移転予定地にも足を運んだという。「築地をつぶすのはもったいない、市場の博物館にしたらいい」と提案した。

 映画監督になりたいという田端一青君(5年)は、パソコンで「カラー動画の西遊記」を制作、効果音も取り込み注目を集めた。武田尚大君(3年)の「東京の境界線」は千葉、埼玉、山梨などに接する都県境の様子を紹介。「家族の車で、4日がかりで回った。家の近くに多摩川が流れ、その向こうは神奈川県、各地の県境の名所で写真を撮りました」。

 最優秀賞に輝いたのは、NHKの人気探訪ドキュメント「ブラタモリ」に学んだ大竹武君(6年)の「ブラタケシ」。JR山手線の気に入った駅で降り「ぼくの視点で考え、街歩きをした。頑張りました」という。写真を撮り、イラストを描き大判のスケッチブックにまとめた。タモリさんにも負けないくらい、足で歩き調べて書いた「労作」だ。

 心にしみる感動作品は、姉や兄から引き継いだ村井ひとみさん(2年)の「たま川ごみひろいウオークにっき No10」。「姉兄リレー」で10年を迎える息の長い清掃活動の記録。「和泉多摩川」地域の河川敷一帯で、7月22日から8月25日までの34日間、「照る日」「曇る日」「雨ふる日」もごみを拾い続けた。台風の接近で1日だけ「おやすみ」した。ひとみさんは「まい日あつい中、ごみひろいをするのはたいへんでした。また、にっきを書くのもたいへんでしたが、がんばることができてよかったです。きれいになっていると、ごみをすてる人もすくなくなるかな〜とおもいます」と感想を記す。

 今年回収したごみの総量は10年前に比べ約5分の1。国土交通省やNPO団体などの清掃活動の成果もあるが、村井きょうだいの地道な10年にわたる実践に胸が熱くなる激減ぶりだ。

 重永校長先生は児童の努力をたたえた。「みんなが夏休み前から、アイデアを絞った成果がみのりました。先生方が選ぶのに苦労するくらい、ここに持ってこれない作品でも、いいものが多かったです。今日はみんなの苦労、工夫を直接聞くことが出来ました。よくがんばりました」