首輪のメリット・デメリット

まず一般的によく見かけるのが「首輪」ではないでしょうか。
その名の通り、輪っか状になっているもので、装着させる際には指が2本入るくらいに調節してつけるとちょうど良いサイズになります。

メリット

手軽につけることができ、日頃から身につけることで初めての首輪に慣れさせるのも簡単です。
かわいいデザインも多く、迷子札などがつけられるようになっているものもありますので、飼い主さんの選ぶ楽しさもあるのではないでしょうか。
装着の位置は常に犬の耳の後方あたりにくるようにしておくと、飼い主さんの合図が犬に伝わりやすくなるのが特徴です。

デメリット

飼い主さんの合図が伝わりやすい首輪ですが、問題なのは引っ張りグセのある犬に装着する時。
特にお散歩時など、グイグイ引っ張るクセのある犬だと常にリードが張った状態となり、首が締まるような状態となることで首そのものや呼吸に負担がかかることがあります。首にヘルニアがある犬や、高齢などで呼吸器に気を配らなければいけない犬の場合には注意するようにしましょう。
また首輪をつけさせる際には、お散歩の時など常に飼い主の横について歩かせるようなトレーニングをすることが必要です。

ハーネスのメリット・デメリット

ハーネス(胴輪)には様々な形状がありますが、基本的には引っ張っても犬の身体に負担がないようにつくられたもののことを指します。市販されているものでは簡易的なおしゃれ目的のものからベルトタイプのもの、また洋服のような形状のものまであります。

メリット

気管支炎など呼吸器系の疾患がある場合には、引っ張っても身体にかかる負担の少ないハーネスがお勧めです。また高齢犬や、ヘルニアなど歩行に差し支えが出るような疾患を患っている犬のお散歩にもお勧めです。

デメリット

ハーネスは首輪と違って飼い主さんの合図が伝わりづらく、しつけをするのには向いていません。
ですのでしつけをする時や、お散歩しながらトレーニングやしつけをするような場合にはあまりお勧めできません。

首輪は犬にとってストレス?

ここまでのお話だと、”犬にとっては首輪よりハーネスのほうが良いのかな?”と思われるかもしれません。
ですが実際にはそのようなことはないことが以下の検証により実証されています。

イギリス・ウエストイングランド大学の動物福祉科学チームの実験

まず散歩する時に首輪をつけていた「首輪グループ」15頭と、同じくハーネスをつけていた「ハーネスグループ」15頭を実験対象として、首輪とハーネスが犬に与えるストレスの度合いを比較するという実験を行いました。

その方法は最初に両チームとも犬の飼い主と共に20分間の散歩を行い、その間に犬が見せるストレススコア(犬が不安な時に見せるカーミングシグナル)をカウントします。
次に首輪グループにハーネスを、ハーネスグループに首輪を装着して同じく散歩、ストレススコアをカウントするという方法で行いました。

その結果カウントされたストレススコアに大きな違いは見られず、首輪よりもハーネスのほうが犬へのストレスが少ないという証拠は見出されなかったという結果となりました。

目的に合った選択を

以上の結果から、首輪かハーネスを選ぶ際に大切なのは、犬へのストレスよりも「どのような目的で装着するのか」「身体への負担はどうか」「激しい引っ張りグセの有無」といったことなのではないでしょうか。

例えば心身共に健康な子犬を迎えたばかりの状況であれば、まずはきちんとしつけをするために首輪のほうが向いてるでしょうし、逆に身体に疾患を抱えた高齢犬であれば、お散歩などの際に疾患部への負担が少ないハーネスを選択することが良いと言えるのではないかと思います。

犬の成長に合わせるのもひとつの手段

間違えた選択をすると、思わぬ事故が起きてしまうこともあります。
犬自身の性格や心身の状態、必要なしつけの有無などの状況から必要に応じて使い分けたり、また犬の成長と共に使うものを変えていくのも良いのかもしれません。
首輪やハーネスは、犬と生活する際には必要不可欠なもの。いずれにせよ、飼い主と犬の双方にとってベストなものを選択していきたいところですね。