ネガティブな思考って悪いことばかり?

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意識高い系で流行る にわかポジティブ思考

社会に出て仕事を懸命に頑張っていくと、今まで学校で習った5教科や何かでは足りないということを感じ始めることが多いのではないでしょうか。
そこで読み始めるのが海外の成功者が書いた「〇〇の法則」的なものであったり、「〇〇思考メソッド」みたいなものであったり、するのではないでしょうか。
そして、スピリチュアル的なものと自己啓発の中間あたりで、「ポジティブ・シンキング」や「引き寄せの法則」というものにも出会うことになります。

私自身、独立起業した頃は、色々な異業種交流会に顔を出し、そこでこういったものを盲信している人たちに数多く出会いました。
そういった人たちのFacebookの投稿で毎日目にする言葉が…。
「今日もウキウキワクワク顔晴り(がんばり)ましょう!」
「今日も一日、志事(仕事)を楽しみましょう!」
「今日も最高に幸せな一日でした!」(毎日)
といった言葉です。
このようなポジティブむき出しのコメント群を読んでいくにつれ思うのは、果たしてネガティブ感情というのはそれほど悪いものなのか、ということです。


本当にポジティブな人にとってポジティブ論は必要ない

泳げない人に必要なのは浮輪です。自転車に乗れない子には補助輪です。
つまり、そのようなものを盲信して意識的に使う必要がある人は、実はネガティブな人なのではないでしょうか。
本当にポジティブならわざわざ過剰に使う必要がないのです。
毎日を生きていくというのは、人生という海の中を泳ぐようなものですから、押し寄せる波によって幸せも不幸も感じられるわけです。
それを無理やり毎日が最高!なんてことばかりを表現し続けることは、逆に心に対して不健康極まりないことです。
押し殺して蓋をした気持ちは潜在意識に蓄積して消えることはありません。
誰もが話してスッキリしたと感じるよう、感情とは何かしらの形で表現することが大切なのです。


ネガティブな感情を持つということは悪くない

一方、ネガティブな感情に偏ってしまうデメリットとはどんなことがあるのでしょう?

自分の可能性以下に制限をかけてしまう…失敗や不安を避けるためにそうしてしまいます。
周囲にネガティブが感染する…いつまでも自己憐憫の姿勢で、成長せずに不満ばかりを撒き散らすと周囲も嫌な気持ちになります。
ネガティブがかまってもらえる武器になる…ネガティブできることで、周囲が優しくしてくれると、それが本人の喜びとなってしまいます。
成長できない…自他共に、まるで他人事のように何かのせいにして現状維持の理由としてしまいます。

偏ったネガティブにはこのようなマイナス面が目立ちます。
しかし考えてみてください、何かに悩んだり困ったりする感情なくして、人類の発展というものはあったのでしょうか?きっとそれがあったからこそ、それを無くすために人は考え発展してきたのです。

つまりネガティブな感情とは「できるようになるためのプロセスの一つ」なのです。
やがてそれは”充実感”や”達成感”や”貢献感”といった人間にとっての幸福感につながるものなのです。
ですから、ポジティブな感情も少しのネガティブな感情も人が幸福であるためには必要なものなのです。どちらかに偏らないために思考や認知のバリエーションを増やしましょう。


【青柳 雅也:心理カウンセラー】


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