「頭にチップを埋め込まれた…」中国人観光客が起こした“聖堂殺人事件”とは

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時間の問題だったかもしれないが、ついに韓国で中国人観光客による殺人事件が起こってしまった。舞台は、韓国随一のリゾート地・済州島。この事件は“聖堂殺人事件”と呼ばれ、韓国社会に大きな波紋を広げている。

9月17日午前8時45分ごろ、とある聖堂で祈りを捧げていた韓国人女性キム・ソンヒョンさん(61)は、中国人観光客のチェン容疑者(51)に胸や腹部などを刃物で複数回刺された。

犯行後、タクシーに乗って逃亡を図ったチェン容疑者は、7時間後に殺人未遂の疑いで逮捕される。事情聴取では「祈りをささげている女性を見たら、逃げられた妻を思い出してカッとなった」と陳述。一人目と二人目の妻に浮気され、普段から女性に対する嫌悪感を抱いていたと主張した。

しかし、チェン容疑者が済州島に到着した直後にスーパーでナイフを購入したことや、犯行現場に2回訪れていたことが警察の調査で明るみになる。

その上、重体のまま病院に運ばれた被害者のキムさんが結局亡くなったことが知らされると、彼は陳述をひるがえした。

「自分の頭に誰かがチップを埋め込んで、犯罪するように私を操った」と、理解不明の言葉を口にしたのである。

9月22日、警察は「犯行の手口が残酷すぎる上に重大な被害が発生したため」チェン容疑者の顔と名前を世間に公開し、現場検証を行った。事件現場に集まってきた約100人の済州島住民たちは、チェン容疑者に向けて罵詈雑言を浴びせたという。

済州島に広まる“嫌中”

取材陣とのインタビューで「遺族に対して言いたいことは?」と聞かれたチェン容疑者は、「すみません」とコメント。「今どんな気持ちなのか」という質問には、「私は正常だと思う」「いつもと同じだ」などと答えた。

この事件をきっかけに、済州島では“中国人恐怖症”、“嫌中”が広まっている。住民の間では「中国人に気をつけろ」という言葉が交わされ、子供たちにも「中国人に遭遇したら逃げるように」と言い聞かせているらしい。中国人に対する住民たちの警戒心は高まる一方だ。

ちなみに、被害者のキム・ソンヒョンさんは、済州島を代表する詩人の一人だった。10月には詩集も出版する予定だったということもあって、彼女の死は周囲にさらなる悲しみをもたらしている。

今後は、このような事件が起きないことを願うばかりだ。

(文=S-KOREA編集部)