iPhone 7、7 Plusが発売になり、日本でも再びiPhone熱が高まってきている。特にiPhone 7 Plusはカメラを2つ搭載したということで、iPhone撮影のコンテンツもたくさん出てくるだろう。

写真はもちろんだが、コンシューマの動画撮影はもはやスマートフォンが中心だ。アクションカメラや360度撮影はまだ専門機の領域が残っているが、かつてビデオカメラが担っていた部分はすっかりスマートフォンに取って代わられた。

その一瞬さえうまくいってればOKな写真とは違い、動画は一定時間安定した映像であることが重要になる。手ブレしすぎてそもそも何が写ってるのかわからない映像は、使い道がないわけだ。そこでオススメなのが、スマートフォン用ジンバルだ。

ジンバルというのは、モーターを使ってカメラを安定させる装置のことで、一番多く使われているのはドローンだろう。ドローンは前進や後退するときに機体が傾くので、カメラが固定されているとまっすぐ狙ったところが撮れない。だからジンバルを使って、機体の傾きの影響を相殺する役割のジンバルが必要なのだ。

ドローン用としてジンバルの開発競争が激化したおかげで、手持ちのカメラ撮影用のジンバルも数多く出てきた。ただほとんどのジンバルは、どんなに小型でも3万円程度はする。本格的な撮影じゃあるまいし、ちょこっと撮りたいだけでその価格では興味を失うだろう。

だが「X-CAM SIGHT2」は、1万円以内で買えるスマホ用ジンバルだ。販売店によって6,000円〜10,000円と価格に幅があるが、スマホ用ジンバルとしては破格に安い。もちろんiPhone 7 Plusのサイズにも対応できる。iPhone SEなどの4インチ程度のスマートフォンは、付属のスペーサーを使えば取り付けられる。

低価格なスマホジンバル「X-CAM SIGHT2」

カバンに常駐できるジンバル

通常のジンバルは、X/Y/Zの三軸を補正するわけだが、X-CAM SIGHT2の安さの秘密は、X/Zの二軸に絞ったという点である。足りないY軸は、横方向のブレを補正になる。

そこは自分で頑張るしかないわけだが、どのように持っても必ずカメラが自動的に水平になること、歩行による縦のブレが吸収できること、そしてこの価格を考えれば、十分満足いく作りだ。

使い方は簡単で、スマホをホルダーに挟んで、だいたい水平になるように位置を調整する。そこで電源を入れると、あとは自動的に水平が保たれる。グリップ部に上下のレバーがあり、これを操作するとモーターによって上下のチルトができる。またスマホとBluetooth接続し、レバーを押し込むことで録画を開始する機能もある。

前方のレバーでチルト操作もできる

前方のレバーでチルト操作もできる

メインアームは折りたたみ式になっており、使用しない時はコンパクトに折りたためるのもポイントが高い。専用ポーチも付いており、カバンの隅っこに入れておけば、いつでも動画撮影時に安定した映像が撮れるわけだ。

コンパクトに折りたためるのもポイント

コンパクトに折りたためるのもポイント

ソフトウェア処理によるスタビライザー撮影ができるカメラアプリもあるが、画角が狭くなったり、補正している部分がにじんだようになったりして、結果があまり良くないこともある。その点ハードウェアでの補正なら、カメラの性能をフルに発揮できるわけだ。

実は筆者も、簡単な動画レポートをiPhone 6で撮影する時に何度か使っているが、横のブレさえ気をつければ問題なく使える。外部マイクを差し込むため、若干中心を外してマウントしているが、問題なく動作している。

これまでジンバルを使ったことがない人も多いと思うが、一度使ってみると思いのほか簡単で効果が高いことがわかるはずだ。高くてとても手が届かないと思っていた人も、この値段なら気軽にチャレンジできるのではないだろうか。


>> 1万円以下で買えるスマホジンバル「X-CAM Sight2」 の元記事はこちら