中期、タイピストとして職業婦人になったころのの常子イラスト/小西りえこ

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連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(NHK 総合 月〜土 朝8時〜、BSプレミアム 月〜土 あさ7時30分〜)第26週「花山、常子に礼を言う」第152回 9月27日(火)放送より。 
脚本:西田征史 演出:大原拓


「最近は昔じゃ考えられないような老け込みようですからね」(水田/伊藤淳史)
そんなふうに言われてしまうほどの花山(唐沢寿明)。
広島へ取材に行った帰りに東京駅で倒れてそのまま入院する。
常子(高畑充希)と美子(杉咲花)が見舞いに行くと、
「(このまま忘れられないように)戦争中の庶民の暮しを取材して書きたい」と言う花山。ただ、そう思って取材を行った広島の人たちの口が重かったので、再度トライしようとする花山に家族は心配顔。
じかに人々の声を聞きたい、死ぬ瞬間まで編集者でありたいとジャーナリスト魂をたぎらせる花山だったが、常子も取材に賛成できない。
ちょっと涙目の花山・・・。
数日後、常子は、経験談を読者から募集することを提案する。
質の高い記事ができるか心配する花山に「読者を信じてみませんか」と常子。
花山は心をこめて募集文を書く。

そして昭和二十年八月十五日、戦争はすみました。まるでうそみたいで、ばかみたいでした。

と花山は書く。
募集文は自分が書くと言ったときの口調に花山の負けず嫌いな感じが出ていて微笑ましい。看護婦さんに行動をたしなめられて、目を剥いて表情で反論するところも。
そんな愛らしい花山が、戦時中の記録映像と交互に、濃いアンバーの西日を浴びながら魂を込めて募集文を書くときの顔が、長い時間を飛び越えて78回の終戦のときの険しい顔と繋がった気がする。

そして、2ヶ月後・・・と、153回に引っ張ります。大事なことだから話数をとっているようです。
でも広島の街のセットは1回しか出てこないのか? なんて贅沢な!

泣いても笑ってもあと4回。
朝ドラではたいてい大事な人が死ぬのは金曜日。花山が亡くなるとしたらやっぱり金曜日(最終回の1回前)だろうか。それとかか(木村多江)みたいに、まさかの水曜日にならないことを祈る! たとえサブタイトルになっていても油断ならないのが「とと姉ちゃん」。

なお、モチーフになった「暮しの手帖」から出た「戦争中の暮しの記録」は、まず、昭和43年に「暮しの手帖96号」の特集として出たものを、昭和44年8月15日に一冊の保存版として発売、重版を繰り返し、今年8月15日には19刷と長く読み継がれている。
(木俣冬)