秋田犬ってどんな犬?

体の特徴

秋田犬(あきたいぬ)は、天然記念物にも指定されている日本犬の一種です。
長い足に、がっしりとした肉付きの良い体、ピンと立つ厚めの三角の耳、くるりと巻いた尾が特徴の大型犬です。標準体高(足元から肩までの高さ)は、オスで67cm、メスでは61cm程(ジャパンケネルクラブの基準値)。
たとえば、日本犬の中でも小型犬に分類される柴犬で40cm弱ですので、体高からみてもその差はおよそ1.5倍にもなることが分かりますね。
秋田犬は、かつて猟犬、闘犬として改良・飼育されていた経緯もあり、非常に優れた身体能力を備え、力も強く、大きな声量を持ちます。
ただ、寒さには強い反面、暑さには弱いという一面も。

性格の特徴

秋田犬の性格の最大の特徴は、「厚い忠誠心」、これに尽きるかもしれません。それは信頼を寄せる飼い主に一身に向けられるひたむきで厚いもの。
ハチ公が渋谷駅前で、亡くなったご主人の帰りを約9年間も待ち続けたエピソードはあまりにも有名ですね。
最近では、ブサかわ犬として人気を博したわさお君が、飼い主の女性に真っすぐに信頼を寄せる姿をご存知の方も多いはず(女性が入院すると元気を無くすわさお君や、女性の旦那さんにはなつかないという一面も?!)。

誰にでもフレンドリーに接する性格とは言えないかもしれません。無骨ながら頑なまでに主人に尽くす、侍にも重なるところがありそうですね。他人への警戒心が強く、飼い主を守ろうとする防衛本能が高い、それゆえに番犬としての優れた性質も。
ただ、その反面として、そうした性格が時として凶暴化することのないよう、適切なしつけや十分なトレーニングが必要とされることはいうまでもありません。

秋田犬が海外に知られたきっかけ

映画「HACHI 約束の犬」

映画「HACHI 約束の犬」をご存知ですか?2009年に公開されたリチャード・ギア主演のアメリカ映画で、1987年に公開された日本映画「ハチ公物語」のリメイク作品です。

そして、この映画がハチ公を一躍有名にし、近年の欧米各国での秋田犬をはじめとする日本犬ブームを巻き起こすきっかけになったとか。ハチの忠実さに感動し、涙が止まらないという声が相次ぎ、ドイツやロシアをはじめ欧州各国でも反響を呼んだそうです。米国のある映画紹介サイトで、“説明できない/理解を超えるほどの”絆の物語だという表現も見かけました。
きっと、秋田犬・ハチ公の忠実さはそれ程までに驚くべき感動を呼ぶものだったのですね。特に、映画が大人気となったイタリアではこの後、秋田犬保存会欧州支部も誕生しています。

プーチン大統領のペット「ゆめちゃん」

さらに、2012年、秋田犬が再び世界で話題を集めることになります。
ロシアのプーチン大統領に秋田犬が贈呈されたエピソードが注目を浴びたのです。これは2011年の東日本大震災の被害に対するロシアからの支援へのお礼として秋田県より贈られたもので、プーチン大統領の就任祝いの意も込められていたそうです。プーチン氏は大変な愛犬家だそうですね。

この秋田犬「ゆめ」ちゃんのエピソードも相まって、ロシアでもさらに秋田犬人気が高まることになったとか。
2017年度のプーチン大統領のカレンダーに、この「ゆめ」ちゃんの写真が掲載されている模様とのニュースも目にしました。
年末には大統領の訪日も予定されていることもあり、プーチン氏と秋田犬とのエピソードについては今後も目が離せそうにありません。

海外初の秋田犬の飼い主はヘレン・ケラー

その昔、初めて海外の地を踏んだ秋田犬のエピソードにも驚かされます。その飼い主はヘレン・ケラー。
忠犬ハチ公のことを知った犬好きのヘレン・ケラー女史が秋田犬を飼いたいと所望し贈られたのが1937年のこと。
この秋田犬のエピソードは、当時、全米で広く知れ渡ることになったそうです。昨今の海外での秋田犬ブームを彼女も雲の上からそっと見守ってくれていそうですね。

イタリアでの秋田犬人気!

イタリアでも大ヒットした映画「HACHI 約束の犬」。
ハチ公は「アキコ」と呼ばれ、秋田犬が大人気になっているとか(イタリアではHを発音せず、CHが「キ」となることから、HACHIKOが「アキコ」という発音に)。
この映画を通じ、秋田犬の美しさと忠実さに多くのイタリア人が感銘を受けたそうです。

イタリアでの秋田犬の価格は日本の約3倍、およそ30〜40万円とのこと。それでも半年待ちとなるほどの人気ぶりだとか。
現在、イタリアでの秋田犬の登録頭数は、年間1000匹を超える勢い。2015年、ジャパンケネルクラブにおける日本での秋田犬登録頭数は450頭であることと比べてもその多さが際立っています(ちなみに、秋田犬保存会における日本での登録数は約2000頭とのこと)。
世界で一番秋田犬を飼っている国は日本よりもイタリアかもしれないと言われるゆえんも分かります。

また、イタリアでは、十数年前より毎年「アキタカップ」と呼ばれる秋田犬のコンテストも開かれているそうです。最近では、欧州一円より200頭もの秋田犬が集まることもあるほどの盛況ぶりだとか。

イタリアでは映画のヒット後、飼い主の亡き後も教会に通うイタリア版ハチ公犬が話題となったり、映画を見てハチ公に感銘を受けたというイタリアの少女からハチ公宛てに手紙が届くなど、ハチ公人気の広がりを感じられます。

今回、イタリアでの秋田犬人気などについて見ていくうちに、反対に秋田犬の魅力を存分に教えられたような気がします。私もいつか秋田犬との愛情あふれる確固たるパートナーシップを築きたくなってきました!