光や風で発電できる布が登場

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source:http://www.news.gatech.edu/2016/09/13/new-fabric-uses-sun-and-wind-power-devices#more_photos

将来、意外なもので発電ができるようになるかもしれない。たとえば、太陽光や風をとらえて発電する布が研究されている。もちろん発電量は多くないが、ウェアラブルデバイスやGPS機器に電気を供給することなどはできるかもしれない。ジョージア工科大学がそのウェブサイトで発表している。

摩擦による帯電をキャプチャーする

「このハイブリッド発電織物は、晴れた日の風のようなごく単純なものからデバイスを充電することを可能にするものです」とジョージア工科大学・材料科学&エンジニアリング学部のZhong Lin Wang教授はいう。

この織物は、商業的に使われている織機を使って、軽量なポリマー繊維から作ったソーラーセルと繊維をベースとした摩擦帯電ナノ発電機を織ったものだ。摩擦帯電ナノ発電機は、摩擦帯電の効果と静電誘導を組み合わせることで、回転やスライドや振動といった物理的な動きから小さな電力を発生させるものである。

繊維を使った摩擦帯電ナノ発電機は、別の素材と触れることで帯電したエネルギーをとらえることができる。また、この布の太陽光発電の部分は、ワイヤー形状の光アノードをほかの繊維とともに織ることでできている。

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Wang教授は、ウール繊維と一緒に320マイクロメーターの厚さに織られたこの新しい布地が、テントやカーテンや衣服に使えると考えている。「この布地は柔軟で、空気を通し、軽量で、さまざまな用途に使うことができます」とWang教授は話す。

安価に製造が可能

また、Wang教授は「この織物の根幹は、よく使われているポリマー素材で、製造コストは高くなく、環境にも優しいものです。電極もまた低いコストで作ることができ、大量生産できるものです」ともいっている。

彼らが行った実験のひとつでは、オフィス書類ほどのサイズの布を小さな旗竿のようなものにつけて、クルマの窓から出して風になびかせたところ、曇っていたにもかかわらず、一定の電力を発生させたという。

また、4×5センチの小さな布を太陽光のもとで動かして発電量を測定したところ、2mF(ミリファラッド)のキャパシターを2ボルトまで1分で充電することができた。まずまずの能力があることを示したのだ。

現時点でも過酷な状況での使用と、繰り返しの使用に耐えることはわかっているが、研究チームは今後耐久性なども調べていくという。次のステップでは、電気部品を雨や湿気から守れるようなカプセルの開発も含めて、産業に使えるようなものに改善していく予定だ。

冬場の静電気では痛い思いをすることも多い。しかし、あのエネルギーもこの布を使えば有効活用できることになるのだろう。静電気にかぎらず、まだまだ活用されていないエネルギー源は多い。それらを活用すれば、たとえば、IoTのための小さなセンサーや、健康をモニターするための機器などを、外部から充電しなくても使えるようになるかもしれない。

【参考・画像】

※ New Fabric Uses Sun and Wind to Power Devices - Georgia Tech