『誰かに話したくなる大人の鉄道雑学 新幹線や通勤電車の「意外に知らない」から最新車両の豆知識、基本のしくみまで (サイエンス・アイ新書)』土屋 武之 SBクリエイティブ

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 目にすることができれば幸せになる、と噂の"黄色い新幹線"。"ドクターイエロー"と呼ばれ親しまれていますが、その正式名称をご存知でしょうか。

 この列車の正式名称は"新幹線電気軌道総合試験車"。東海道・山陽新幹線の軌道(線路)、架線、信号、保安装置などが正常な状態に保たれているかどうかを検査するための車両であり、JR東海、JR西日本がそれぞれ1本ずつ、同じものを所有しています。一般の営業用の列車と区別するために外観を黄色に青帯としたことと、検査から医師が連想されたことから、ドクターイエローというあだ名がついたのだといいます。

 1本の列車で線路・電気・信号のすべてを検査できる新幹線電気軌道総合試験車は、山陽新幹線博多開業を控えた1974年に登場。現在の車両は2代目であり、2000年と2005年に製造された計2本が交互に使われているそうです。そして実際に検査するのは、10日に1回のペースで、東京〜博多間を往復しているのだとか。もちろん、運行ダイヤは非公開。

 一方、JR東日本も超高速で走りながら検査することができる車両を所有しています。その名は"East i(イースト・アイ)"。山形・秋田新幹線、JR北海道の北海道新幹線を含む、JR東日本の新幹線の線路・電気・信号を検査する、白地に赤帯の外観を持つ列車です。

 その他にも、東急電鉄の"TOQ i"、小田急電鉄の"TECHNO-INSPECTOR"、相模鉄道の架線検査用"モヤ700形"、近鉄の電気・信号計測車"はかるくん"など、さまざまな愛称を持つ沿線住民から人気の検測車があるようです。

 土屋武之さんによる本書『誰かに話したくなる大人の鉄道雑学』では、こうした鉄道にまつわるさまざまな疑問50個を丁寧に解説。最新の鉄道事情についても知ることができます。

 毎日乗っていても、意外と知らない鉄道の常識。たとえば、日本の鉄道は右側通行でしょうか、それとも左側通行でしょうか。
 正解は左側通行。「明治維新後、政府が鉄道を敷設するときに、左側通行の国であるイギリスから技術を導入したこと」(本書より)がきっかけなのだそう。JRも私鉄も関係なく、全国の鉄道に共通しているのだといいます。さらに、鉄道車両の運転台も左側に。新幹線電車などでも左側にずれているそうですが、これは「前に大きなボイラーがある蒸気機関車の運転台から、線路の左側にある信号機を確認しやすいよう、左側にしたこと」(本書より)がはじまり。

 列車に乗った際には、さっそく注目したくなる豆知識が満載です。