台風17号  停電200万戸以上  重さ40トンのメインランタン倒れる/台湾

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(台北 27日 中央社)台風17号の影響で、台湾各地では様々な被害が出ている。中央災害対策センターが27日午後6時15分に発表した最新の統計によると、台湾全土の死者は3人、負傷者は167人。行方不明者は出ていない。避難者数は8116人。停電は266万5145戸で、うち67万7668戸はすでに復旧した。

▽オブジェ倒壊や看板落下

彰化県員林では2012年の台湾ランタンフェスティバル(台湾灯会)開催時に設置された高さ20メートル、重さ40トンのメインランタンが、首の部分から2つに折れて倒れた。けが人はなかった。台南市永康区では、交差点付近の大型看板が落下。近くを通りかかったバイク運転手が軽傷を負った。新北市深坑区では築100年以上の民家の屋根が崩落した。同三峡区では住宅が倒壊しそうになっているとの通報があり、同区役所が避難誘導を行った。台北市では49歳の女性が吹き飛ばされたアクリル板に当たって負傷し、病院に運ばれた。意識ははっきりしているという。

▽土石流に警戒

農業委員会水土保持局は午後5時30分現在、台北市北投区、新北市三峡区、烏来区、淡水区、桃園市復興区、新竹県尖石郷、横山郷に対し、土石流への強い警戒を呼び掛けた。

▽北部は一部で断水

台北自来水(水道)事業処は大雨の影響で水源となる新店渓の原水に大量の泥や砂が混じり、午後2時ごろまでに濁度が浄水場の処理能力を超えたため、取水を停止した。同処が管轄するのは台北市全域および新北市の4区全域(三重、中和、永和、新店)、汐止区の一部。影響を受けるのは直結給水方式を採用している利用者で、貯水槽から給水する場合は低水圧の状態で引き続き利用できるとしている。

(呉哲豪、管瑞平、楊思瑞、黄旭昇、朱則イ、顧セン/編集:名切千絵)