食べてよし塗ってよしの万能オイルとして、大人気となったココナッツオイル。同じヤシの木から採れるココナッツシュガーをご存知ですか。利用価値の高いヤシの木は、実からは果肉やオイル、ミルクが採れ、実を包む皮は器にしたり繊維として利用、幹は材木にされるなど、余すところなく使えてしまう植物です。ヤシの木の花蜜から作られるココナッツシュガーは、オイルやミルク同様に、身体に良いことで注目され話題となっています。その効用とは?ココナッツシュガーについてご紹介しましょう。

花蜜を煮詰めたココナッツシュガー

ヤシの木と聞いてまず思い浮かぶのは、緑色の大きな葉と茶色い実でしょう。でもそれだけではなく黄色い花も咲くのです。ココナッツシュガーはこの花のつぼみから集められた蜜で作られます。花蜜を攪拌しながらキャラメル上になるまで、時間をかけて煮詰めていき、冷ましたものがココナッツシュガーです。茶色であるのが特徴です。

ココナッツシュガーの効用

ココナッツシュガーの特筆すべき点といえばGI値(グリセミック・インデックス)が少ないことです。GI値とは食品を摂取した後に、血糖値の上がる速さを示したものです。ブドウ糖を摂った時に上昇する血糖値を100とした相対値で表します。比較してみると上白糖は99、蜂蜜が90であるのに対し、ココナッツシュガーはなんと35 !血糖値の上がり方がゆっくりだとインシュリンの分泌(糖を脂肪としてため込もうとする作用がある)がおだやかなるため、太りにくくなります。またGI値の低い食品は体への吸収がゆっくりなことから、腹持ちが良くなり、ダイエットに向いています。それにGI値が低いと身体を糖化させにくくするので、アンチエイジングにも効果的です。

さらにおすすめできる点があります。ココナッツシュガーは栄養価が高く、ミネラルやグルタミン酸、アミノ酸、ビタミン、食物繊維などを豊富に含み、上白糖では得ることができない栄養分も採れるのです。ココナッツシュガーに含まれるビタミンB群は、脳や神経を正常に保つ作用があります。ビタミンB群は不足すると集中力や記憶力が低下し、イライラしやすくなったり睡眠不足を招いたりする原因となります。ココナッツシュガーの摂取で天然ビタミンB群を自然に補うことができるのがいいですね。

使いやすくて身体にいい!

ココナッツシュガーは煮詰めて作るので、黒糖のような香ばしさが特徴です。そして意外なことに、ココナッツの味や香りがないんです。ココナッツの味や香りは実の果肉特有のものであるため、花蜜から作るココナッツシュガーにはくせがありません。でもだからこそ、いろいろな状況で使いやすい点も。飲み物に入れたり、ヨーグルトやパンにかけたり、和食の味付けに使うこともできます。身体のことを考えて、いつもお家で使う砂糖をココナッツシュガーに変えてみてはいかがでしょうか。


writer:Akina