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 ジャニーズ事務所が大プッシュしている「Hey! Say! JUMP」のスキャンダルが続発している。これには同事務所の影響力の低下を指摘する声が多数挙がっており、年末のSMAP解散、さらに近い将来の社長交代による「ジャニーズ凋落」が危惧されている。

■「非ジャニーズ」の台頭で影響力低下

 Hey! Say! JUMPは同事務所の次期社長と目される藤島ジュリー景子副社長(50)のお気に入りとして大プッシュされているが、発売中の『週刊女性』(主婦と生活社)によってメンバーの伊野尾慧(26)がシンガポールの高級ホテルでセクシー女優の明日花キララ(27)と「密会」していたと報じられた。

 また、同グループは『東京スポーツ』がスクープした“超人気グループ”のメンバーによる「少女妊娠騒動」に関係していると疑われ、複数のメディアで取り沙汰されることに。数か月前にはメンバーの中島裕翔(23)と女優・吉田羊(年齢非公表)の熱愛騒動もあり、スキャンダルまみれのイメージが定着している。

 この状況は近年の芸能界の流れから考えると異例だという。

「かつてのジャニーズ事務所であれば、売り出し中のグループのスキャンダルを強引に握りつぶしてきた。吉田のようなジャニーズタレントに手を出した女優を干すのも日常茶飯事。しかし、最近はスキャンダル報道が止まらず、吉田も女優業に影響がないどころか仕事が増えているほど。さらにSMAP解散報道を境にメディアはジャニーズの暗部を平気で暴くようになり、ワイドショーでも芸能リポーターが事務所の思惑に乗らずにファンの気持ちを代弁するような場面が増えています」(芸能関係者)

 一時期はドラマでもバラエティでもジャニーズタレントばかりだった。しかし、その状況も明らかに変化してきている。

「現在は嵐と関ジャニ∞が事務所のエースですが、いずれも冠バラエティの視聴率が低調。ドラマでは夏クールに中島裕翔が『HOPE〜期待ゼロの新入社員』(フジテレビ系)で鳴り物入りのゴールデン初主演を飾りましたが、全話平均視聴率6.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と爆死。将来の幹部候補といわれる滝沢秀明(34)がティファニー副社長を演じたドラマ『せいせいするほど、愛してる』(TBS系)も視聴率は一度も二桁に乗りませんでした。『ジャニーズは視聴率が取れる』という時代は過去のものになり、局側がペコペコしなければいけない状況ではない」(前出・関係者)

 近年は「非ジャニーズ系」の男性グループの人気が高まっており、大ブレイクした三代目J Soul Brothersをはじめ、名古屋発グループの“ボイメン”ことBOYS AND MEN、大手のスターダストプロモーションが売り出している7人組の超特急などが躍進。ジャニーズによる「男性アイドル市場独占」は完全に崩れている。

 

 

SMAP解散&ジュリー新社長誕生が命取りに?

 ジャニーズ事務所の実権はジャニー喜多川社長(84)ではなく、姉のメリー喜多川副社長(89)が握っていることがSMAP解散騒動であらわになったが、メリー氏は12月に迎える90歳の誕生日を機に「引退」するといわれている。ジャニー氏も高齢のため、来年早々にもメリー氏の娘であるジュリー氏が新社長に就任するのが規定路線だ。

 だが、この社長交代には大きな不安要素があるという。

「メリー氏はテレビ局が自分の意向に沿わないことをしたなら『それならウチのタレントは出しません』が決まり文句。その剛腕ぶりによって局を従わせ、業界内の影響力は絶大でした。しかし、娘のジュリー氏は業界内であまり手腕が評価されておらず、母親の威光に頼っていた部分が大きい。局が恐れているのはあくまでメリー氏でしたから、ジュリー体制に完全移行すれば今まで平身低頭だった局サイドも態度を変えてくるでしょう」(テレビ局関係者)

 また、くしくもメリー氏の誕生日と時期が重なったSMAP解散も影響力低下に拍車をかけそうだ。

SMAPが解散に追い込まれたことについては、メンバーに同情的で事務所のやり方に反発しているスタッフが多い。局サイドとしても視聴率を取ってくれるのは事務所ではなくメンバーであり、ジャニーズなら誰でもいいというわけではない。年末のSMAP解散と来年に予想されている社長交代をきっかけに業界内のパワーバランスが激変する可能性が高い」(前同)

 ジャニーズに詳しい芸能記者からは「SMAP解散と社長交代がジャニーズ事務所の命取りになる」という声も漏れている。ついに「ジャニーズ帝国」の牙城が崩れるのか、年末からの動きが大きく影響しそうだ。

文・橘カイト(たちばな・かいと)※1979年島根県生まれ。編集プロダクションを経て、フリーに。週刊誌などで芸能関係の記事を執筆。また、民俗学などにも精通し、日本のタブーにも数多く取材。主な著書に『真相!禁忌都市伝説』(ミリオン出版)ほか多数。