丹東市党委書記更迭の原因とされる、密輸容疑で逮捕された鴻祥の馬暁紅会長(ネット写真)

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 9月中旬、中国遼寧省丹東市の遼寧鴻祥実業発展有限公司(以下鴻祥)が北朝鮮に核とミサイル開発物資を密輸した容疑で、中国当局による同社会長の逮捕に続き、遼寧省当局は24日、同市共産党委員会(以下は党委)書記の人事調整を発表した。市トップによる密輸関与の可能性と、責任を問われての更迭とみられる。

 中国メディア「澎湃新聞網」(24日付)によると、遼寧省党委は「丹東市党委書記の孔兆林氏は同市党委書記などの役職を務めることができなくなった」とした。孔氏の代わりに、同省錦州市党委副書記で市長の劉興偉氏が丹東市党委書記に就任する新たな人事を発表した。孔氏を更迭した理由については触れなかった。

 時事評論員の石久天氏は、「市の高官らが鴻祥の馬暁紅氏に便宜を図り、背後での密輸支援を問われ、市トップが更迭された」との見解を示した。

 韓国メディアの「デイリーNK」(21日付)によると、逮捕された馬氏は中国当局の取り調べに対し、密輸に同市の「数十人の官員が関与した」と供述したようだ。

 米国シンクタンクの国防問題研究センター(C4ADS)と韓国シンクタンクのアサン政策研究院が行った合同調査で今回の密輸が明るみになった。19日に発表された同調査報告によると、鴻祥は核開発に必要な酸化アルミニウムやタングステンなどを提供してきたという。

 8月に中国に2度も訪問した米国司法当局関係者からの通告で密輸を知らされた習近平政権は、今後遼寧省と丹東市政府関係者を厳しく追及していくとみられる。

(翻訳編集・張哲)