中国・海南省の飲料メーカーがこのほど、女性の上半身を模した形状のボトルを採用したミネラルウォーターを発売して物議を醸している。ネット上では「品がない」などといった声が出ているようだ。中国メディア・食品商務網が26日に報じた。(写真は南海網の21日付報道の画面キャプチャ)

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 中国・海南省の飲料メーカーがこのほど、女性の上半身を模した形状のボトルを採用したミネラルウォーターを発売して物議を醸している。ネット上では「品がない」などといった声が出ているようだ。中国メディア・食品商務網が26日に報じた。

 記事は、ココナッツジュースで全国的に知られている同省の企業・椰樹グループが先日、女性の上半身を象ったボトルウォーターを発売したと紹介。同社のCEOが「この美女ボトルは世界でも他に見つからない。女性だけではなく、男性も喜んでたくさん買うはずだ。デザインから生産まで3年の時間がかかった」と語っており、同社のとっての「自信作」であることを伝えた。

 そのうえで、人間のボディを象ったボトルの発売には前例があり、日本では筋骨隆々な男性の上半身を模したボトル飲料が発売されてネット上で話題となったと紹介した。その一方で「確かに、中国の飲料業界ではこのようなデザインは登場していない」としている。

 また、同社が出す広告はしばしばその奇抜さで話題になると解説。その例として、女性タレントが胸を強調しているような、高さ5メートルの巨大広告看板を作って物議を醸したことがあったと伝えた。

 記事は、創意にあふれ、目新しさを打ち出した広告デザイン自体は決して悪いものではないとする一方で、「しかし広告に映し出されるのは、そのブランドのイメージや位置づけなのである。高級路線を走るにしても、庶民的な価格の路線を行くにしても、女体ボトルのセクシー路線とは相容れない」とし、製品のイメージを大きく逸脱した奇抜すぎるデザインに苦言を呈した。

 「女性の体をイメージ」というレベルではなく、「女性の体をリアルに再現した」という説明がふさわしい同社のペットボトル。CEOの「女性も男性も喜んでたくさん買う」という感覚は、一体どこからやって来るのだろうか。批判的な立場を示す記事ではあるが、「もっとも、市場こそが商品の良し悪しを判断する最終セクションであり、消費者から認められるかどうかは、市場の反応を待つべきである」ともしている。この製品が大ヒットするか否かは、中国人消費者のセンスにかかっているのだ。(編集担当:今関忠馬)(写真は南海網の21日付報道の画面キャプチャ)