方丈の東西南北を囲む趣ある4庭で、のんびりと過ごしたい

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臨済宗東福寺派の大本山であり、1236(嘉禎2)年から19年もの歳月をかけて創建された。京都五山のなかで最大級の寺域を誇り、現在塔頭は25、末寺子院370寺を統括。南北1kmに及ぶ伽藍には、最大かつ最古の国宝の三門や、重要文化財の偃月橋(えんげつきょう)などの絢爛豪華なものから、浴室や禅堂、東司(トイレ)など僧侶の生活にかかわる貴重な文化財まで数多く残る。方丈の東西南北を彩る国指定名勝の東福寺本坊庭園は、昭和の作庭家・重森三玲(しげもりみれい)の作で、鎌倉時代の質実剛健な風格に、抽象芸術の要素を加えた名庭。また、京都のなかでも随一の紅葉スポットとして有名で、カエデが茂る渓谷をまたぐ秋の通天橋の絶景は、庭と共に今も昔も訪れる人を魅了してやまない。

■ 文化財

<三門(国宝)>禅宗様、和様、大仏様の建築様式を取り入れた室町時代の建築物。高さ約22m、階上には極彩色の世界が広がっている。3月14日〜16日の涅槃会に特別公開される。

<絹本著色 無準師範像 自賛(国宝)>開山円爾(えんに)の師に当たる宋の高僧の肖像画。南宋時代1238年の作。

<六波羅門(重要文化財)>本坊伽藍の最南端にある総門。足利尊氏と赤松円心が六波羅探題を攻め落とした際の矢の跡が残る。

<東司(重要文化財)>室町時代に建設された日本最古のトイレ。中には入れないが、東側面から内部を見学することは可能。

■ ご利益

厄よけ、福徳円満など。

■ その他の見どころ

<同聚院(どうじゅいん)>じゅうまん不動明王を祀り、“じゅうまん不動さん”とも呼ばれている塔頭。2月2日に同聚院で授けてもらえる“屋守護の符”を門戸に掲げれば、その家は火災諸難が除かれ、福徳円満、子孫繁栄のご利益が。

<勝林寺>東福寺境内北にある塔頭。毘沙門天王像を安置し、財運・勝運・厄よけのご利益が授かれるほか、吉祥尊天像も祀られていて、美や幸福、縁結びなどにもご利益があるとされている。

<龍吟庵>11月のみ公開される塔頭で、雲から顔を出す龍を表現した“龍の庭”がある。龍の持つ力にあやかろう。

<東福寺本坊庭園>東西南北でテーマの異なる4つの庭は必見。

■ ライトアップ

東福寺ではライトアップは行っていないが、桔梗の寺として知られる塔頭の天得院や勝林寺では紅葉のシーズンにライトアップが実施される。昼は東福寺、夜は塔頭の紅葉を巡るコースがオススメ。

■ 混雑状況

<昼>最も混雑するのは紅葉の時季。大行列ができるので、早朝から出かけて開門前には到着するのが得策だ。

<夜>塔頭でのライトアップも人気スポットなので混雑は避けられない。閉門間際に行けば少しは快適に拝観できるはず。

■ 紅葉

イロハモミジなど約2000本。見ごろ11月中旬〜12月初旬。通天橋からは、真っ赤なカエデの海に黄金色の花を添える通天モミジの絶景が!

■ 年中行事

<1月>修正会/1月1日〜3日に実施され、国家泰平と仏法の興隆を祈願する。初詣には元日から正月3が日で、約2000人の参拝者が訪れる。

<3月>涅槃会/毎年3月14日〜16日に行われる行事。通常非公開としている大涅槃図を開帳し、本堂にて法要を執り行う。

<8月>精霊送り/盂蘭盆(うらぼん)の行事で、家にお迎えした御霊を送る。

<10月>初祖忌/禅宗始祖、菩提 達磨大師の忌日にちなんで行われる法要。

<12月>成道会/ “一つの道を成す”という意味。釈迦が悟りを開いた因縁を祝う法要。

【関西ウォーカー編集部】