秋分の日を過ぎて、過ごしやすい行楽シーズンを期待していますが、今年は雨が多い秋のスタートとなりました。そして、今日は世界観光の日。国連の専門機関、世界観光機関が1980年に定めた記念日です。国際社会における観光の重要性を示し、各国での相互援助による観光発展の意識を高めることを目的としてこの日を制定しています。年末まで残すところ約3ヶ月ですが、今年は世界中でどのくらいの人が旅に出て観光をしているか、ご存知でしょうか。そんなことにも注目してみると旅や観光が益々面白くなるかもしれませんね。


世界の約4.76%が旅をした2016年前半

国連世界観光機関の発表によると、2016年1〜4月の期間で約3億4800万人の人が旅をしているそうです。世界人口は約73億人ですから、世界の約4.76%の人が地球上を行き来していることになります。さらに5月以降、リオでのオリンピックが開催される時期はさらに多く5億人の人々が旅をするのではないかと予想されていました。これを多いと感じるか、少ないと感じるかは個人差があるかと思いますが、1〜4月の期間だけ見ても同時期の前年比では5.3%増で、少なくとも観光における人々の動きは活発化していることが見て取れます。新しい文化に触れることは、旅行者個々人を豊かにするだけでなく、その国の文化や経済を発展させ、地域によってはインフラの更なる強化の後押しに一役買うような豊かさの連鎖でもありますから、世界観光の日における観光分野ではグッドニュースと言えるのではないでしょうか。


日本は太平洋地域での事務局を担っています

日本もこの世界観光機関に加盟しており、十数を超える民間企業や大学などの団体からも、賛助加盟員としてこの活動に参加し、観光における国際会議や各地域の観光業界発展のために専門家の派遣やそれらに関する調査、技術支援などを行っています。さらに、奈良県には国連世界観光機関アジア太平洋センターが設置され、アジア・太平洋地域の事務局としての役割をも担い、国内外における会議やフォーラムなどの促進のため、本部機関やメディアとの連携で幅広く観光における啓蒙活動を盛り上げています。また、日本国内の高校や大学などでも講義を行い、この組織の働きや観光における経済発展や雇用、また環境問題などについて若い人たちに考える機会を積極的に作っています。


観光がもたらす豊かさ

このように、世界各国または地域の公の組織や、民間企業、教育機関にまで幅広く相互支援によって、観光を介した豊かさの享受がなされていることがわかります。観光は、旅人個々人の経験を豊かにするだけでなく、その地の文化や経済の発展、雇用を生みインフラが強化され、そこで生活する人々の暮らしやすさ等に繋がる可能性も大いに期待できます。
一方で、世界自然遺産等、昔ながらの素晴らしい景観や環境に対する配慮もこの国際機関によって守られるのではないでしょうか。旅や観光によって多くの人々と豊かさを循環させつつ、自然や環境などにも配慮した国際社会であることに一旅人としても思いを巡らせたい世界観光の日です。