人口が大都市に集中している日本において、地方都市が積極的に若者の移住を呼びかける取り組みが進んでいる。この呼びかけに呼応して、自らの将来を地方都市での生活に託そうとする人も少なくない。同じく都市部への人口集中が問題となっている中国では、日本の取り組みを参考にせよとの声も出ている。(イメージ写真提供:123RF)

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 人口が大都市に集中している日本において、地方都市が積極的に若者の移住を呼びかける取り組みが進んでいる。この呼びかけに呼応して、自らの将来を地方都市での生活に託そうとする人も少なくない。同じく都市部への人口集中が問題となっている中国では、日本の取り組みを参考にせよとの声も出ている。

 中国メディア・鳳凰網は24日、「日本の『移住ブーム』が中国に与える啓示」とする評論記事を掲載した。記事はまず、先日中国国内で「中国人は都市にこぞって向かい、日本人は農村へ逃げる」と題した記事が発表され注目されたことを紹介。日本の若者が続々と東京などの大都市を離れ、農村回帰現象が進んでいる、といった内容について触れた。

 そのうえで、日本の移住ブームでは地方都市が、移住者に補助金を支給するなどの積極的な呼び込み策を打ちだしていると説明。この取り組みについて、国情こそ異なるものの中国にとっても大いに参考になるものであるとした。

 日本と異なるのは、移住のターゲットが若者ではなく高齢者という点だ。記事は、労働力市場の変化や戸籍制度の緩和によって若者が大都市に流れ込む現象が発生、大都市で深刻な渋滞や環境悪化を招いたと説明。これにより、もともと大都市に住む高齢者が「静かな老後の生活」を送れなくなっているとしている。そこで、地方都市や農村が高齢者向けの大型居住エリアを設け、積極的に移住を呼びかければ、大都市の環境改善、高齢者の豊かで静かな老後、地方都市の観光資源開発、消費額上昇などが実現できるかもしれない、というのだ。

 記事は、このプランを実現するためには、まず国が積極的な社会保障、医療保険などの制度改革を積極的に進め、都市を離れた高齢者が新居においても都市同様の福利厚生を得られるようなシステムを整備する必要があると指摘している。

 中国では近ごろ、高速鉄道網の充実に伴って沿線の開発が進み、各地でベッドタウンが建設されている。しかし、単に「作るだけ作る」という合理性を欠いた建設によって居住者がほとんどいないようなゴーストタウンも大量発生しているのが現状だ。このような中で、高齢者の大都市から地方都市への移住は大いに考える価値のあるプランではないだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)