すでに世界最大の自動車市場になった中国だが、数十年前までは中国人にとって足の代わりといえば自転車だった。改革開放政策が行われるまでは、結婚に必要な「三種の神器」の1つに数えられるほど自転車は貴重品だった。(イメージ写真提供:123RF)

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 すでに世界最大の自動車市場になった中国だが、数十年前までは中国人にとって足の代わりといえば自転車だった。改革開放政策が行われるまでは、結婚に必要な「三種の神器」の1つに数えられるほど自転車は貴重品だった。

 時代は変わり、中国人にとって自転車はもはや消耗品となったが、中国は今なお自転車の生産大国だ。だが、中国メディアの和訊網はこのほど「中国が自転車を生産し、高く売ろうとすれば日本企業の部品を採用する必要に迫られるのが現実だ」と伝え、日本企業のブレーキシステムがなければ、中国産の自転車は高値で売れないと伝えている。

 記事は、2014年に米国が輸入した自転車のうち、中国産が全体の95%を占めたことを紹介し、中国産の自転車は今なお世界中に向けて輸出されていることを紹介する一方、米国向け自転車の輸出単価は59.11ドル(約5971円)にとどまったことを紹介。逆に米国が世界に輸出した自転車の単価は500-600ドル(約5-6万円)と高額で、中国産とは明らかに異なる価値が価格に反映されていることを指摘した。

 続けて、中国の自転車産業は「規模こそ大きいが、強さはない」と指摘し、それは高性能な自転車を生産するうえで必要な基幹技術がないためだと指摘。例えば、自転車の変速機は日本と米国の企業によって独占されているのが現実だと指摘し、「中国で生産される単価500元以上の自転車はすべて輸入品の変速機が搭載されており、うち80%が日本企業の変速機」と紹介した。

 記事が紹介しているのはあくまでも自転車を例にしているが、基幹技術や基幹部品を輸入に頼らざるをえないというのは中国製造業全体に共通する課題だ。中国国内の人件費が上昇するなか、中国製造業は高付加価値化が求められているものの、記事は「日本企業の部品がなければ中国産の自転車は高値で売ることができず、これは自転車生産大国としての悲哀である」と伝えている。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)