土地の魅力が凝縮! 全国「道の駅」めぐりの旅 清流を見下ろす滞在型スポット「道の駅 常陸大宮〜かわプラザ〜」

写真拡大

全国の道の駅を巡る連載、今回は茨城県常陸大宮市にやってきました。

常陸大宮市は2004年に合併して生まれた比較的新しい市で、その60%が森林や原野という自然に溢れた市です。市内を久慈川と那珂川という2本の清流が流れていて、昔から鮎漁が盛んに行われています。築地で高値がつくこともあるほど質も良く、全国から釣り目的に訪れる人も多いといいます。

今回訪れるのもこの久慈川沿いに立つ道の駅で、その名も「道の駅 常陸大宮〜かわプラザ〜」。どんな道の駅なのか、早速向かってみます。

写真や表がより大きく表示された記事をご覧いただけます

「道の駅 常陸大宮〜かわプラザ〜」は、常磐自動車道・那珂ICを降り、国道118号線を大子方面へすすむこと約30分の場所にあります。

こちらが今回訪れたかわプラザです!

アーチ型の大きな建物の中に様々な施設が入っています。 アーチ型の大きな建物の中に様々な施設が入っています。

珍しい鮎のぼり。道の駅の裏手を流れる久慈川の上流では、昔から鮎漁が盛んに行われてきました。

かわプラザは、今年3月25日にオープンしたばかりの新しい道の駅です。茨城県としては12番目の道の駅となっています。

まだ新しい建物の正面の入り口に進むと、「鯉のぼり」ならぬ「鮎のぼり」が元気にはためいていました。そして、いい匂いに誘われて奥に目をやると、名物の「鮎の塩焼き」が焼かれています。休日になるとぎっしり鮎が並び、この鮎の塩焼きだけを買いに来るお客さんやまとめて20匹買って帰るお客さんもいるのだとか。多い日で1日1,000匹も売れるというから驚きですね!

こちらが道の駅の横を流れる久慈川。静かな流れは見ていて癒されます。 こちらが道の駅の横を流れる久慈川。静かな流れは見ていて癒されます。

炭火で焼かれる、美味しそうな鮎を1匹購入しましょう。お店の方から「この建物の裏に川沿いのテラス席があるから、そこで食べるといいよ」と教えていただいたので、建物の横を抜け裏に回ってみました。すると、そこには清流・久慈川の流れが広がっていました。とても癒され、落ち着く景色ですね。

鮎は炭火でじっくり一本一本丁寧に焼かれます。 鮎は炭火でじっくり一本一本丁寧に焼かれます。

テラス席は愛犬をつれたお客さんにも人気だそうで、一緒に鮎を食べている様子もよく見られるとか。 テラス席は愛犬をつれたお客さんにも人気だそうで、一緒に鮎を食べている様子もよく見られるとか。

そんな久慈川を眺めるポイントには、椅子とテーブルが並べられていました。日よけのパラソルも備え付けてあり、日差しが気になる女性もゆっくりできるようになっています。それでは、絶景を前に鮎をいただきましょう。

鮎の塩焼きは1匹350円(「子持ち」は450円)。 鮎の塩焼きは1匹350円(「子持ち」は450円)。

炭火でじっくり焼かれた鮎の香ばしい匂い。パリッとした皮にがぶりと噛み付くと、口の中にふっくらとした身が。鮎特有の優しい風味が口いっぱいに広がりました。塩加減も絶妙です。まとめてたくさん買っていく人の気持ちがよくわかりますね!

こんな素敵な場所で美味しいものが味わえるなんて、素晴らしい道の駅の予感がします! 今回は駅長の遠藤修平さんに、道の駅のオープンしてから現在までについて聞いてみました。

駅長の遠藤修平さん。とても優しく説明してくれました。 駅長の遠藤修平さん。とても優しく説明してくれました。

遠藤さん「当道の駅は『川のほとりにある市場』をイメージしています。いろんな人が集まり楽しめる場にしたいという考えから『かわプラザ』と名付け今年3月にオープンしました。オープンから約半年経ちましたが、近隣のお客様だけではなく、各地方からのお客様にも多くご利用いただいています。この道の駅の前を走る国道118号は、袋田の滝など名所がある奥久慈方面へ繋がる道なので、その途中でゆっくり休憩できる場所として観光のお客様が行き帰りにご利用いただいています」

観光名所までの道すがらにゆっくり休める場所ができたとあれば、多くの人が訪れるのも納得です。

遠藤さん「休憩目的のお客様も多いのですが、最近はこの道の駅を目的地にやってくるお客様もだいぶ増えました。というのも、当道の駅はコンセプトとして、『通過型』ではない『滞在型』の道の駅を目指しているんです」

滞在型とはどういうものなんでしょうか?

遠藤さん「今までの道の駅は、トイレの利用やお土産の購入などがメインで、目的地と目的地の間にある通過する場所でした。当道の駅はそれだけでなく、道の駅自体を目的地にできる施設づくりをしており、各種イベントを行っています。中でも人気が高いのは、バーベキュー施設と体験農園です。バーベキュー施設は週末になれば満員になることも多く、季節の野菜に触れ自分で収穫できる体験農園は、親子連れのお客様に好評いただいています」

バーベキュー施設は完全予約制。1時間500円(6名まで)で利用できます。食材は直売所で買うこともできるので手ぶらでもOK。これからの行楽シーズンにピッタリの施設ですね!

遠藤さん「体験農場に関しては、全国的に生産量が少ない『西洋野菜』を栽培しています。少しでも西洋野菜を知ってもらい、広まればいいですね。この活動も評価され、かわプラザは平成27年度の『重点道の駅』に選ばれています」

体験農園では、1カゴ200円〜収穫体験ができます。 体験農園では、1カゴ200円〜収穫体験ができます。

ロマネスコやカリフローレなど西洋野菜の他、赤いオクラ、カラーピーマン、白ナス、などの珍しい野菜も育てられています。 ロマネスコやカリフローレなど西洋野菜の他、赤いオクラ、カラーピーマン、白ナス、などの珍しい野菜も育てられています。

全国でも数少ない重点道の駅に選ばれているとは! 他にも「滞在型の道の駅」として取り組んでいることがあるか聞いてみました。

遠藤さん「季節ごとに様々なイベントを企画しています。先日は工芸家の方が集まる『かわプラザ工芸フェス』を行いました。近くの竹林から竹をご提供いただき、竹で作ったあんどんを道の駅に並べたり、あんどんや竹製のおもちゃを作ったりできる『竹あかりまつり』というイベントも行い、どちらも盛況でした。また、今後道の駅のオリジナル商品を生み出し、ここでしか買えない、味わえないものをどんどん生み出していこうと思っています」

イベントや施設のおかげで、観光客だけでなく地元の方も何度も訪れる施設になっているんですね。今後の展開もとても楽しみです!

続いて施設内を見て回りましょう。まずは、産直野菜や名産品を販売している直売所に行ってみます。

入り口は左右に2カ所あり、店内は天井も高く広々しています。 入り口は左右に2ヵ所あり、店内は天井も高く広々しています。

直売所は商品を見て回るのがワクワクするほどの広さ。地元の産直野菜をはじめ、名産のこんにゃくを使った加工品、地酒、常陸大黒という黒豆を使ったお菓子などが販売されています。

重点道の駅の活動の一環として、産直野菜の販売スペースには「西洋野菜コーナー」も設けられています。 重点道の駅の活動の一環として、産直野菜の販売スペースには「西洋野菜コーナー」も設けられています。

常陸大宮名産のこんにゃくの販売コーナーもあります。なかなか見たことない加工品もあるのでお土産にもいいかも? 常陸大宮名産のこんにゃくの販売コーナーもあります。なかなか見たことない加工品もあるのでお土産にもいいかも?

茨城県が育成して誕生した「常陸大黒」というブランド豆を使用したお菓子も人気です。 茨城県が育成して誕生した「常陸大黒」というブランド豆を使用したお菓子も人気です。

常陸大宮市内にある丸真食品株式会社が作る「舟納豆」は地元の人にも人気の商品です。 常陸大宮市内にある丸真食品株式会社が作る「舟納豆」は地元の人にも人気の商品です。

いろいろお土産はありますが、駅長遠藤さんのイチオシは「藤右衛門らーめん」です。江戸時代にこんにゃく粉を実用化したことで知られる中島藤右衛門(なかじまとうえもん)の名前から名付けられた商品で、麺に奥久慈産のこんにゃくを練りこんでいる一風変わったラーメンです。この商品はフードコートの「麺や げんき」でも味わうことができるので、道の駅で食べてもよし、おみやげとして家で食べてもよしの名物となっています!

藤右衛門ラーメン(540円)。ポップからもその人気のほどがうかがえます。 藤右衛門ラーメン(540円)。ポップからもその人気のほどがうかがえます。

フードコートでは、先ほどご紹介した「麺や げんき」の他、常陸大宮市産の瑞穂牛を使用したメニューを提供する「瑞穂牛キッチンCOWCOW」があります。さらに奥には和食レストランの「レストラン常陸亭」もお店を構えています。

たくさんの魅力的なメニューがありますが、今回は「瑞穂牛キッチンCOWCOW」の人気メニュー「瑞穂牛サイコロステーキ定食」をご紹介します。

フードコートのテーブル席はかなりの数が用意されています。 フードコートのテーブル席はかなりの数が用意されています。

「瑞穂牛キッチンCOWCOW」では、サイコロステーキの他にも瑞穂牛を使ったハンバーグやメンチが人気。 「瑞穂牛キッチンCOWCOW」では、サイコロステーキの他にも瑞穂牛を使ったハンバーグやメンチが人気。

瑞穂牛サイコロステーキ定食(980円)。 瑞穂牛サイコロステーキ定食(980円)。

こちらのサイコロステーキは、瑞穂牛の内モモの部分を使ったステーキです。お肉はしっかり100gあり食べ応え十分。肉質は、赤身の牛の旨みがしっかり味わえるタイプ。食べてみるとじゅわっと肉汁が出てきます。塩胡椒で味付けされているのでそのまま食べても美味しいですが、セットのおろしポン酢ダレをつければサッパリと、ニンニクチップを乗せるとパンチの効いた味となり、飽きずに食べることができるんです。

ポン酢ダレとニンニクチップで好きな味に変えながら、食べ進めることができます。 ポン酢ダレとニンニクチップで好きな味に変えながら、食べ進めることができます。

さて、メインを食べた後はやっぱりデザートが食べたくなりますよね? フードコートの反対側には、ジェラートやスムージーを販売するコーナーがあります。

ここでは、日替わりの8種類のジェラートの他、ソフトクリームやパンも販売しています。ジェラートは地元の食材を生かしたフレーバーもあり、季節ごとにそのラインナップは変わるそうです。今回は一番人気という、地元のエゴマを使った「えごまジェラート」を選びました。

ジェラートのベースは、瑞穂農場の牛乳を使ったミルク味。そこに一度炒って香ばしさを出した地元産のエゴマをたっぷりと混ぜ込んだ一品です。使われているエゴマは、こちらの道の駅オリジナルのエゴマ油用に生産されたものの一部を使用しているそうで、安全安心で美味しいエゴマです。

一番人気の「えごまジェラート」(350円)。 一番人気の「えごまジェラート」(350円)。

かなりたっぷりとエゴマが混ぜ込まれているのがわかります。 かなりたっぷりとエゴマが混ぜ込まれているのがわかります。

食べてみると、口の中いっぱいにエゴマの香りが広がり、少し驚くほどです! 甘さは控えめで、甘いものが苦手な人でも美味しく食べられそうです。今の季節は秋らしい、ぶどう、かぼちゃ、キャラメルりんごなどの商品が並んでいますが、冬になれば冬らしいフレーバーが並ぶそうなので、季節ごとに楽しみが広がりますね!

こちらのフードコートには2階があり、食後のゆったりとした時間を美しい川を見ながら過ごすことができます。こういった心遣いも滞在型の道の駅として考えられているポイントですね。

2階もガラス張りになっているので、眺望がとても素晴らしいです。ぼーっと川を眺めながらリラックスタイムをどうそ。 2階もガラス張りになっているので、眺望がとても素晴らしいです。ぼーっと川を眺めながらリラックスタイムをどうそ。

他にも、広い原っぱと遊具が並ぶ広場もありますし、道の駅の管理地外にはなりますが、道の駅の階段を降りればすぐ川岸まで行くことができます。夏休み期間は、川遊びを楽しむ子どもたちも多くいたそうです。

休日になれば、走り回る子どもたちでいっぱいになるという広場。 休日になれば、走り回る子どもたちでいっぱいになるという広場。

バーベキューをしながら子どもたちと遊び、ジェラートを食べ、直売所でお土産を買って帰る……。充実した休日を過ごすことができるのがこちらの道の駅の魅力です。

都会とは違うゆったりとした空気の中で様々な体験ができ、1日楽しむことも可能な「道の駅常陸大宮〜かわプラザ〜」。東京からも高速道路を利用すれば2時間ほどで到着するほど近いこの場所で、素敵な体験をしてみてくださいね。

施設情報
●道の駅 常陸大宮〜かわプラザ〜
住所:茨城県常陸大宮市岩崎717-1
営業時間:9:00〜18:00(レストラン常陸亭は11:00〜18:00)
https://www.michieki-hitachiomiya.jp/

※記事中の情報・価格は取材当時のものです。