切迫感と、自己犠牲。ただ前を目指す「群れ」を操るゲーム『GUNTAI』

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さまざまなインタラクティヴ作品を手がけてきた日本を代表するウェブデザイナー、中村勇吾。彼が「次」に手がけたのは、鳥たちの「群れ」を操作する緊迫感にあふれたゲームだった。

渡り鳥でもイワシでも、あるいはイナゴでも。彼らがつくる群れは、なぜ一糸乱れず行動できるのだろう? 特定のリーダーもプランもないはずの群れが、どこかを目指してただ整然と進んでいく。その様子は旧約聖書の昔から人を恐怖させ、あるいは現代では、先の読めない株価変動の予測にヒントを与えるものとして研究も進められている

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GUNTAI』(群体)は、おそらく群れの一部となっていれば感じることになるであろう、特有のトランス状態を体験させてくれるiOS / Android対応のゲームだ。

プレイヤーは、デヴァイスを傾けて鳥たちのつくる群れの動きをコントロールし、どれだけ遠くにたどり着けるかに挑む。岩壁や木々といった障害物にぶつかれば、あわれ鳥たちは潰れて群れは数を減らしてしまうが、ときにほかの群れと合流し、再び数を増やす。

ゲーム中、随所でカウントダウンがスタートし、定められた秒数でチェックポイントを通過しなければゲームオーヴァーとなってしまう。実際にプレイしてみたが、群れの操作に没頭しているうちに否応なく刻まれる秒数に迫られ、多少の犠牲を気にせずただ先へ、先へと進みたがっている自分がいた。

『GUNTAI』の開発元となるthaを率いるのは、日本を代表するウェブデザイナー、中村勇吾だ。彼はかつて『WIRED』日本版によるインタヴューで、自身の「次」のアクションについて下記のように答えている。

1つの試みで、ゲームを一生懸命つくってみようと思っています。昔からマウスをクリックするとグラフィックが反応するといったような、画面上で起こるインタラクティヴティが理屈なしに大好きなんです。ゲームというのはそういったインタラクティヴティの総合芸術みたいなものですから、挑戦しないわけにはいきません。(「エンジニアリング思考が未来のディテールを変える」2016.4.27)

中村が提示した「インタラクティヴ」に、次はあなたが挑戦する番だ。『GUNTAI』はApp StoreGoogle Playで配信されている。

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