毎年9月になると、中国のネット上では日本に対して歴史的に反省を求める評論文書が数多く発表される。それは、3日が戦勝記念日であるとともに、18日が満州事変勃発という「国恥の日」とされているからだ。今年の「9・18」も、85年前の恥を忘れるな、などの呼びかけがネットやメディアで充満した。(イメージ写真提供:123RF)

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 毎年9月になると、中国のネット上では日本に対して歴史的に反省を求める評論文書が数多く発表される。それは、3日が戦勝記念日であるとともに、18日が満州事変勃発という「国恥の日」とされているからだ。今年の「9・18」も、85年前の恥を忘れるな、などの呼びかけがネットやメディアで充満した。

 一方で、日本に対する批判や敵対意識ばかりを煽るのではなく、客観的に物事見るべきとの声もある。中国メディア・今日頭条は19日、「9・18という日に、日本の経済について考えよう」とする記事を掲載し、日本はなおも「経済強国」であるとの見解を示している。

 記事は、「9・18」の時期は日本について語らないわけにはいけないとしたうえで、「われわれはこんなに多くの抗日ドラマを作っている一方で、日本に関する話題といえばその多くが日本旅行や日本での爆買いについてだ」と指摘。「それはなぜなのか。(日本の製品が)使いやすいからだ」と理由をシンプルに説明した。

 そして、日本企業が高付加価値な研究分野で、依然として絶対的な強みを持っており、高精度で実用性の高い、そしてデザイン性に富んだハイエンド製品分野で多くの「世界一」を掌握し続けていると解説。世界第2の経済大国ではなくなった今も、「蓄積されたイノベーション能力、労働力の質の高さに支えられ、なおも世界における経済の強国なのである」と論じた。

 記事はさらに、今の中国経済の状況を、日本の「失われた10年」と比較して論じる向きがあるものの、「そもそも根本的に異なる点が多いのだ」として単純比較すべきでないという見解を示した。そして、今や世界経済のナンバー2となった中国は「まだ経済の強国とは言えない。特にハイエンド製品では発言権が少ない」とし、真の「経済強国」になるためには、経済モデルの転換が必須であると指摘している。

 経済規模が日本を抜いたこと、日本経済が停滞していることで「われわれは日本に勝った」と喜んでいるようでは、中国経済の先行きは暗い。これだけの国土、人口を持つ大きな国が米国に次ぐ経済規模を持つのは当然、むしろ、ここまで時間がかかったという認識を持つべきであり、スケールの大きい国ゆえの「持続可能な発展」の実現を積極的に模索していくべきだ。その成否は、経済のモデルチェンジがスムーズにいくかどうかにかかっている。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)