25日、中国人の寄付に対する積極性は世界145カ国中ワースト2位。その無関心さの背景には、法整備の不十分さだけでなく、儒教思想の影響もあると指摘されている。写真は募金する中国の児童。

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2016年9月25日、独国際ラジオ放送ドイチェ・ヴェレによると、英国人フージワーフ(胡潤)による2015年世界富豪ランキングで中国の億万長者の数が600人に迫り、世界で最も富豪が多い国だということが明らかになったが、急速に豊かになった中国は社会貢献や寄付をする人が極めて少ないことも明らかになった。

英チャリティー団体Charities Aid Foundation(CAF)が15年末に発表した世界寄付指数(World Giving Index)によると、中国人の寄付に対する積極性は世界145カ国中ワースト2位。最下位はアフリカのブルンジだった。

中国人が14年に寄付した総額は140億ユーロ(約1兆5800億円)で、国民総生産(GDP)の0.16%。同じ新興国のインドはGDPの1%が寄付されており、それと比べても中国人の社会貢献や寄付は見劣りしている。

そうした中、中国政府は9月1日、富裕層の積極的な寄付を促すため、新たに「慈善法」を施行。これまで認められていなかった民間団体による募金活動が行えるようになった。また、企業や個人が寄付した場合、税制面で優遇措置を得ることも可能になった。

しかし、国連開発計画(UNDP)は、社会貢献や寄付が伸び悩む中国の現状について、法的側面の障害だけではなく、旧来から続く社会的要因が影響しているのではないかと見ている。独紙ディー・ヴェルトは、儒教思想の影響が強い中国では、一族の中で協力し合うが、それ以外の人には何の援助もしないのがごく当たり前だと伝えている。

また、共産党社会になってからは、慈善活動を認めることは政府が無力であると認めてしまうことになるためだという。旧ソ連は公的には貧困の存在を認めず、現在のロシアも社会貢献や寄付には熱心ではないという。

ドイツ中国協会の責任者は、中国人の多くはごく短期間で豊かになり、まだ“若い”のだと指摘する。特に若手の企業家は会社や自分の家庭への投資をしたがるものだと話している。(翻訳・編集/岡田)