高齢者の寿命が所得や職業によって格差が出るというキャッチフレーズにつられて見たら、完全に裏切られた。非正規雇用の人は30代で況燭療尿病を発症して歯がボロボロになっているという実例が示される。平たく言えば貧乏人は健康も害す、それは仕事がら生活が不規則だったりコンビニ弁当で済ませたりするからとか。
こうした現象は自己責任か、社会的要因かで議論する。毎度この局が好きな三宅アナと桑子アナたちの司会によるスタジオ討論が始まるのだが、前列には有名人の芥川賞作家やデーブ・スペクターらが陣取り、後ろの席にはその他大勢。LIVEを装っているがどう見ても三宅アナが発言者を捌く場面は録画である。
しかるに、視聴者参加を標榜しているので、リモコンボタンで「どの場面に関心が高まったか、驚いたか」押させて、棒グラフでドキッとした話は那辺か示す。まったくもって意味不明のバカ統計だ。視聴者は初めの頃にボタンを押すに決まっているから。つまり、飽きやすいテレビ桟敷の客は説明が長くなるとプイッとスマホに逃げるわけ。
いつも不愉快なのは、前列の有名人と後列の人たちとの扱いに差別があること。所得や職業によって寿命に差が出るのは当然予想がつくことで、初めの方のデータをもっと詳しく積み上げて示すべきで、スタジオゲスト(専門家は別だが)なんかに意見を聞く必然性はない。みんなのNHKを演じるためだけの無駄なトークである。(放送2016年9月19日19時半〜)

(黄蘭)