中国では愛国主義のもと、日系車や日本製品の不買を呼びかける声が存在するが、不買の対象は時に米国メーカーの製品にも及ぶことがある。中国メディアの映像網はこのほど、中国の一部企業がこのほど、発売されたばかりのiPhone 7およびiPhone 7 plusを購入した社員は「解雇する」と発表し、大きな問題となっていることを伝えた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では愛国主義のもと、日系車や日本製品の不買を呼びかける声が存在するが、不買の対象は時に米国メーカーの製品にも及ぶことがある。中国メディアの映像網はこのほど、中国の一部企業がこのほど、発売されたばかりのiPhone 7およびiPhone 7 plusを購入した社員は「解雇する」と発表し、大きな問題となっていることを伝えた。

 報道によれば、問題となっているのは「iPhone 7」および「iPhone 7 plus」の購入および使用を禁じると発表した中国国内のある企業で、同社は「経済的に余裕があるのであれば、両親の健康や子どもの成長に関心を持ち、国家の興亡に関心を持って欲しい」と呼びかけた。同社はiPhone 7を購入した場合は解雇するともしており、愛国主義を理由に特定の製品の購入、使用を禁じると社員に命じたことになる。

 これに対し、中国のネット上では「社員のiPhone 7購入を禁じるのは、社員の権利侵害であり、労働法違反ではないか」との指摘の声があがった。記事は、「同社の社長の愛国心は理解できる」としながらも、愛国には理性と知恵が必要だと指摘し、「かつて中国国内で起きた日本製品の不買と日本製品や日系店舗の破壊は愛国的行動ではなかった」と主張。優れた製品や企業を愛国主義から排斥することは、優れた存在との差を認識できなくなり、差を埋めることもできなくなるためであると論じた。

 さらに記事は、同社の社長は果たして「中国車に乗っているだろうか」と疑問を投げかけ、中国ではメンツが立たないと揶揄される中国車に企業経営者が乗るわけがないと主張。また、中国企業が製造できない高性能のカメラはキヤノンやニコン、ソニーといった日本製品を使用しているはずで、パソコンだって外国製品を使用しているのではないかとしたうえで、偏狭な愛国主義を持つ中国人は反省すべきであると主張した。

 中国ではこのほど、女子卓球の元五輪王者の王楠さんの夫が日本の宿泊先で「水を出しっぱなし」にした行動が大きな問題となっている。王楠さんの夫は「これが愛国だ」などとネットに書き込んだが、大手メディアを中心に「その愛国心は間違っている」という批判が高まっている。愛国心を理由に、iPhone 7購入を禁じる企業については当記事も批判しているとおり、中国では「愛国心」に対する見方が変わりつつあるように見える。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)