卓球の福原愛が台湾選手と結婚した。世論も祝福ムードが強いが、世界有数の経済大国かつ、「男性が稼ぎ、女性が家を守る」という観念が今も残る日本人の多くにとって、経済力に劣る(日本以外の)アジアの国の男性との結婚は、想像しがたいだろう。資料写真。

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卓球の福原愛が台湾選手と結婚した。相手が五輪選手、誠実そうなイケメンということもあり、世論も祝福ムードが強いが、世界有数の経済大国かつ、「男性が稼ぎ、女性が家を守る」という観念が今も残る日本人の多くにとって、経済力に劣る(日本以外の)アジアの国の男性との結婚は、想像しがたいだろう。

周囲の国際結婚の事例を見ても、配偶者がアジア人の場合、「日本人夫−アジア人妻」の組み合わせが圧倒的に多い。それでも、アジアの経済成長や日本人女性の価値観の変化で、私と同世代かその下の世代では、アジアの男性と結婚し、共働きしながら子供を育てる日本人女性が確実に増えている。大連には、旦那が中国人の日本人女性グループ「旦中会」まである。

中国には「イクメン」という概念は存在しない。既婚男性は基本的にイクメンであり、そうでないなら結婚できないか、結婚しても離婚されてしまう。とにかく、恋愛市場、結婚市場において女性の立場が強いのだ。デート中に男性が女性の荷物を全て持つのは当たり前だし、私の太極拳の先生(男性)は、子供の幼稚園のお迎えの時間が来ると、授業を切り上げて走り去ってしまう。

2年前のサッカーW杯ブラジル大会時には、中国で代行運転市場が爆発的に伸びた。ニュースによると、試合は中国時間の深夜から明け方に行われるが、家で観戦していると奥さんから「うるさい」と追い出され、夫たちはサッカーの試合が放映されている飲食店に車で出かける(この時期、あらゆる飲食店に大型テレビが設置された)。当然、酒を飲みながら応援することとなり、最後は代行運転を使って家に帰る。そのような夫の大量発生で、代行運転需要が数倍になったというのだ。深夜に声張り上げてテレビを見ている夫を追い出そうものなら、日本では「鬼嫁」と言われるだろう。

中国人女性と結婚した日本人男性も、次第に「教育」されていく。飲み会でも奥さんから「帰れコール」(「帰るコール」ではない)があると、たちどころに酔いもさめて、小走りに去っていく。料理もできるようになる。

偉い人も例外ではない。ある中国人外交官夫婦の場合、日本駐在時の朝食作りと子供の送り迎えは、外交官である夫の役割だった。昼食と夕食はシェフが作り、掃除はお手伝いさんが来るので、妻の役割は子供の習い事の送り迎えしかない。日本人ママ友たちに「社会的地位のある旦那にそんなことをさせて」と暗に批判された妻は、私にこう愚痴った。「私は旦那の仕事に付き合わされて、中国の仕事を辞め友達とも別れて日本について来た。旦那がこれくらいするのは当たり前だ」。

なぜ女性がこれほど強いか。中国人は「一人っ子政策の結果、男の子を希望する夫婦が増え、人口の男女比が歪んでいるから」と、理由を説明する。たしかに中国人男性は、持ち家がなければ結婚もままならない。しかし日本人の私から見ると、中国が共働き社会であることも、大きく関係していると思う。

社会主義国の中国は、基本的に共働きであり、夫婦の収入を基盤に、家を買い、旅行をし、教育費を投じる。以前、女性のイベントに招かれた時に、「専業主婦はいますか」と尋ねたら100人を超える参加者の中で、手を挙げたのはわずか1人だった。家事も育児も分担という意識は自然の流れだろう。

もちろんその分、女性側には「家計」の分担も求められる。中国人の同僚に、「日本は女性が高学歴、高収入だと、男性側がひいてしまうことも多い」と言うと、「中国人の夫にとっては誇りですよ」と驚かれた。日本の仕事を辞めて、結婚相手を探すために中国に戻った友人は、しばらくして「仕事がないと、結婚対象にしてもらえない」と、就職活動を始めた。