甘いものが食べたい…も要注意?今から気をつけたい「冬季うつ」

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9月も終盤に入り、過ごしやすくなってきましたね。どころが秋の気配を感じると何だか寂しいような悲しいような。理由もないのにそんな気分になってしまう人もいるのではないでしょうか。その一方、“食欲の秋”“実りの秋”とやたらと食欲が増し、しかも夏までは控えていたご飯やパン、スィーツ類をやたらとほしくなって食べ過ぎてしまう……そんな人も少なくないでしょう。

実はこれ、全て“冬季うつ病”の症状として挙げられているものです。そこで今回は健康管理士、そして心理カウンセラーでもある筆者が、冬季うつの症状と予防法をご紹介します。

■1:日照時間の減少により、幸せホルモン“セロトニン”の分泌量が減少する

ついこの間まで明るいうちに退社していたのに、と日没を早く感じている方は多いでしょう。日照時間が短くなることで感情のコントロールをしている脳内の三大神経物質のひとつ、セロトニンの分泌量が減少してしまいます。ここでセロトニンの主な働きを5つご紹介しておきましょう。

・睡眠のコントロール

・不安や緊張、イライラを鎮める

・自律神経を整える

・痛みを抑える

・正しい姿勢を保つ

この主に5つの働きから、身体と心にさまざまな影響を与えるのがセロトニンです。この働きからセロトニンが不足すると、眠れない、または寝ても寝ても眠いといった睡眠障害や、集中力・気力の低下、疲れやすい、理由もないのに寂しくなったり不安を感じたり、もしくはイライラしたりというような気持ちの変動などが起こってしまいます。

■2:こんな人は要注意!

・季節ごとのスイーツは欠かせない

・加糖のカフェラテなど、甘いドリンクをよく飲む

・家から駅、駅から会社が徒歩10分以内で地下鉄通勤

・休日は平日より2時間以上遅く起きる

・ウォーキングなどの運動習慣がない

・食事の時、噛む回数が少なく食べるのが早い

砂糖の過剰摂取は、脳の炎症やうつ病との関連がさまざまな研究で明らかにされています。そして冬季うつの大きな原因とされている日照時間の減少によるセロトニン不足。忙しい女性は朝、カーテンを開けて日光を浴び、出かける時にまたカーテンを閉めるなんて面倒!とカーテンを開けることなく出勤する人も少なくないようです。

また休日の朝寝坊は体内時計を狂わせて、自律神経のバランスが崩れがちに。それに加え、通勤のため日光を浴びながらの移動時間が短ければ、さらなるセロトニン不足の原因にもなりかねません。

そしてセロトニンはウォーキングなどのリズムを刻む運動によっても分泌を促されます。またよく噛むことも一種のリズム運動。もし、全てにチェックが入ってしまったら今から一つずつでも改善をして、冬季うつの予防に繋げてくださいね。

【参考】

※ e-ヘルスネット

【筆者略歴】

※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

【画像】

※ Andrzej Wilusz / shutterstock