動きやすさと華やかさの最強アイテム/動きやすさを重視したジャージー素材のワンピースはオフィスでも活躍。顔色アップのため首元にはネックレスを ※服はスタイリスト私物(撮影/岡田晃奈)

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 朝、クローゼットの前で悩む女性は多いだろう。一体、今日は何を着たらいい? 服が決まるだけで心も上がる。パーソナルスタイリストのみなみ佳菜さんにアドバイスしてもらった。

 働く女性の「服問題」が深刻化している。毎日、仕事に着ていく服をどう選べばいいか? それはそれは悩ましい。一般の会社員や経営者を対象に装いのアドバイスを行うパーソナルスタイリストのみなみ佳菜さんによると、背景には“ビジネスファッションのカジュアル化”があるという。

「バブル期までは男女共に上下そろいのスーツが当たり前でしたが、バブル崩壊後はオフィスの装いが緩やかに。ファッション全体のブームもシャツやデニムなどカジュアル傾向が強く、『大人の女性向けファッション誌にジャケットがほとんど登場しない』という状況に、働く女性から戸惑いの声が聞かれます」

 組織のフラット化や柔軟な働き方の推進も、仕事服のカジュアル化を加速させる要因になっているのだろう。時代を問わず一定のルールがあるメンズのスーツスタイルに比べて、女性の仕事服には「?」が多い。

 近年の女性活躍推進の波で管理職となる女性が急増。「ジャケットを着ない文化」で社会人生活を送ってきた女性たちが、人の上に立つ立場となってきた。リーダーとして何を着ればいいか分からないまま、「似合わないスーツをとりあえず着て、不具合を起こしている女性が散見されます」(みなみさん)。あるいは「私は私らしく今までと同じでいく!」と突っ走り、カジュアルスタイルから脱せないままの女性も少なくない。

●服は言葉より先に印象

 そんな課題に企業で働く女性たちも危機感を抱く。日立ソリューションズには、社外のゲストから学び、視野を広げるための女性リーダーのグループがある。その学びの一環で、今年8月初め、みなみさんによる「リーダーシップとファッションの相乗効果」をテーマにした勉強会を開催、約10人が参加した。

 主宰した同社課長職の佐藤千文さんによると、狙いは「組織から期待される役割やシーンに合った自己表現のテクニックの習得とその意識づけ」。参加した女性たちからは「お客様にご提案に行く時とおわびに行く時、それぞれに適した服装は?」「オフィスになじむ靴の条件は?」といった質問が相次ぎ、後日、「個性を生かすマネジメントのためのジャケット探し」をテーマに買い物ツアーも企画された。

「服は言葉よりも先に相手に印象を伝える重要なコミュニケーションツール。その場や役割にふさわしい“心構え”を伝えるために必要なアイテムをそろえることが大事です」(みなみさん)

(ライター・宮本恵理子)
※詳しいアドバイスは10月3日号のAERA本誌に掲載しています

AERA 2016年10月3日号