石鹸をスマホとして販売した18歳少年(出典:https://www.bellanaija.com)

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ナイジェリアのラゴス州で、18歳の少年がまさかと思うような偽スマホをこしらえ、見知らぬ人々に売りつけていたという話題が飛びこんできた。1年前に自身も同じ手口で騙された。その悔しさが汚い行為に手を染めるきっかけであったという。

自動車の所有率が上がり交通渋滞がはなはだしくなっているナイジェリアのラゴス州。その北部にあるバスターミナルで先月30日夜7時30分ごろ、信号待ちをしている車に近づいては偽のスマホを売りつけていたセグン・アデエファという18歳の少年が逮捕された。ラゴス州警察の巡回していた警察官が不審に思ってセグンに職務質問をしたところ、あろうことか薄い固形石鹸でできた偽スマホを複数持っていた。彼はこう釈明したという。

「僕も同じ方法で石鹸の携帯電話に騙されたんです。配管作業の見習いをこのあたりでやっていた1年ほど前、仕事に行く途中に2人の大人の男たちに声をかけられ、ロンドンで仕入れた中古の携帯電話が2,500ナイラ(日本円にして約830円)だと言われて飛びついてしまいました。悔しくて誰かに復讐してやろうと思いました。」

「材料を集めて石鹸を形成する方法を覚えると偽スマホをこしらえ、ダンボール製のパッケージや包装紙、セロファンテープを準備しました。販売する際は、本物の携帯電話が入ったパッケージを使って使用勝手などを説明し、商談が成立すると白いハンカチの陰で偽スマホ入りのパッケージと交換するのです。お金と引き換えにそれを相手に渡し、僕はすぐにその場を離れました。」

セグンは現在、州拘置所にて出廷の命令を待っているもようだ。ナイジェリアは人口1億7千万人を突破し、高層ビルの建設も進むが、内需拡大や経済成長にも国民の7割超はいまだ貧困層で治安は最悪である。それはこのたびのリオ五輪でも露呈していた。サッカー男子ナイジェリア代表の選手たちが、給与未払いを理由にデンマーク代表との準々決勝をボイコットする意志を示したことは衝撃的であった。

出典:https://www.bellanaija.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)